Sony「WF-1000XM5」のレビュー!小ぶりサイズで強力なANC。音の解像感めっちゃ高い
Sonyが満を持してリリースするTWSイヤホンの新型モデル「WF-1000XM5」をひと足お先に試す機会を頂いたので実機を使った所感をレビューでお届けします!
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WF-1000XM5の特徴おさらい
WF-1000XM5は2023年7月に発表されたSony手掛けるハイエンドイヤホンの4代目にあたるモデル。価格はソニーストアで41,800円。先代モデルは定価が3.3万円くらいだったの結構値上がっています。
WF-1000XM5は音質を担うプロセッサとノイキャン用プロセッサの2チップを搭載。さらにハイレゾや空間オーディオ、LDACといった高級要素もバッチリ対応。
なおかつ先代モデルよりも小型化+軽量化を果たしつつドライバ口径も大型化させるなどトコトンスペックを煮詰めた1台っちゅうわけです。
ちなみに筆者は普段、コスパの良い中華イヤホンや骨伝導イヤホンメインで使っています。ライトな目線でもどれほど違いを感じられるかの所感も書いていきます。
かなり大人しくなった外観デザイン
▼WF-1000XM5のデザインは先代WF-1000XM4よりも小ぶりになってて軽量化しており丸みを帯びているものとなっています。ほとんど普通のイヤホンといっても過言ではない見た目!↓
▼普通のイヤホンらしい形状だけど、輝かしいSonyのロゴとあとブロンズカラーの丸いワンポイントのデザインがWF-1000XM5ならではなオリジナルポイント。↓
▼この部分はマイクの役割も兼ねており、よく見るとものすげぇちっちゃい穴がいくつも空いています。さすが国産ブランド。作り込みの細かさがハンパネェっす。↓
▼イヤホン本体は光沢・非光沢の2面になっています。非光沢のマット部分はタッチセンサーとなっており触って操作にも対応します。↓
▼ケースは全部マット調。↓
▼底面は平たくなっているので自立もできるようになっとります。↓
▼重さは単体で6g。ケース込みで48gでした。↓
6gと軽いため装着性は良好!ただ記憶形状型のイヤーピースを使っているので装着性は慣れが要りますね。あとつけるときは若干のキツさを感じます。
つけて1分ほどすればしっかり耳に食いついてくれるように装着できますがつけてすぐは落ちないか不安に感じるところでもある。
「音の解像度」がムチャ高い
とにかく「音の解像度」が非常に高い。普段使っているコスパ重視のイヤホンとは明らかに異なります。音の解像度が高く一音一音の輪郭もクッキリ。
よく聴く音楽であっても改めて聴いてみると、いままで気が付かなかった音色に気がつき「この曲のこの部分にこんな音が入ってたのか!」とハッとしました。
ちなみに筆者がよく聴く音楽ってゲームのサントラやテクノやダンスミュージックがメインで、まして今の日本の流行りの曲なんて全然知らんぐらい井の中の蛙大海を知らず状態なんですが、そういう筆者でも違いを明らかに体感レベルです。
特に筆者が違いを実感できたのは
- ドラム、シンバル音の忠実さと主張の強さ
- シンセの細かい音の震え
- 古い曲でのホワイトノイズの細かさ
が挙げられます。この3つが今までのイヤホンよりも格段に違いを感じました。特にドラムとシンバルといったアクセント的な部分がすっげぇ主張してくる。ドーンとかシャーンとかそういう系の音の主張がすげぇするんす。
普段はローカルの音楽プレイヤーとYouTube Musicを利用していることが多いので、恩恵はあんま感じねぇんじゃねぇか?とも思ってたんですけど、様々なフォーマットの音源でも大きな違いや気づきがあって、めっちゃ聴いてて楽しいわ。
‥とはいえ流石に限度はあって、もともと音質が低いファイルだと恩恵を感じにくい。まあ、そういったサウンド側の不満から高音質化の泥沼にハマってしまいそうです。
あとドラム、シンバルとかが入らないようなおとなしい系の音楽およびファミコン音楽あたりも、他イヤホンより格段な違いを感じなかったですね。とはいえああいうのは雰囲気を楽しむもので臨場感を感じるものではないので‥至極当然かも。
ANC・外音取り込みをチェック
ANC(アクティブノイズキャンセリング)は外音を遮断してイヤホンで流れる音楽に集中できる機能で、外音取り込みはイヤホンしながらでも外の音を聞こえるようにするっちゅう機能です。
まずANCの評価ですが、低音、中音域はバッチリ防いでくれる一方で高音域でのカット率は足りない印象でした。水の流れる音とかドアのノブをひねったり開閉するときのガチャッ!音とか、そういうあたりは聞こえてくる。音楽を流してればそれも気にはなりませんが‥。とはいっても、このANCの効き具合はトップクラスで間違いないでしょう。高音域に関しても明らかにAirPods Proよりも軽減されています。
外音取り込みは全体的に聞こえが弱いですが、人の声は非常によく聞こえます。おそらくこの人の声だけを重点的に拾うようにしている模様。電車のアナウンスもバッチリ聞こえるし、あと車のロードノイズとか通る音も聞こえるので普段使いとしては申し分ないですね。
またANC、外音取り込み状態問わず、イヤホンのLを長押ししていると押しているときだけ音楽ボリュームを抑えて外音取り込みモードになり、人と会話しやすくなります。カンタンな会話であればこれで事足りますが片手を使うのでコンビニ決済とかだとちと厳しかった。
Sony Headphonesアプリを入れておこう
WF-1000XM5を使う場合Sony製アプリ「Sony Headphones」も併せて入れておきたいところ。
▼このアプリ、音のチューニングやタッチ操作内容の変更だけでなく、アダプティブサウンドコントロールやマルチポイント接続、スピークトゥチャットなどの独自機能を使うことができるんす。↓
▼アダプティブサウンドコントロールは身体の動きを検出して周囲音の取り込み具合を自動で調節するという機能。歩いている時や乗り物に乗っている時を判別してくれます。↓
ただこれ位置情報をコンスタントに拾うんでGPSマークが常に表示されることと電池消費が激しくなるというネックもあるし、筆者としてはあまりその恩恵を感じられなかったんでオフにしてました。
▼あと、個人的に面白いって思ったのがスピークトゥチャット。自分がしゃべるとそれを検出して、音楽を一時停止して外音取り込みモードに自動で切り替えてくれます。↓
これ、イヤホンを操作せず人との会話ができるようになって結構便利でした(`・ω・´)。喋りをやめれば自動で再生再開。
ネックとしては自分がしゃべるのはもちろん鼻歌を歌うだけでも検出して逐一音楽を止めてしまうところ。この点が結構悩ましいところでした。あと逆に言うとこれ自分から話しかけないと音楽を止めてくれないんで、人から声をかけられても反応しにくいままだったりします。
▼あとタッチ操作の内容もある程度は設定できますが細かい設定が出来ないのは残念。外音か再生のコントロールのプリセット2つしか選べないです。↓
▼特定アプリのクイック再生ができるQuick AccessはSpotifyかEndelのみの対応でした。Youtube Music非対応はセツナイ。↓
Googleアシスタントでの通知読み上げ・返信も対応
▼イヤホンR側を長押しするとGoogleアシスタント機能が使えるんですが、なんとこれ通知の読み上げと返信も対応しとるんですよ。↓
筆者が昔買ったPixel Buds Aあたりの専用機能かと思ってたけどどうやら違ったらしい。うれしい誤算です。
R側を長押ししている間は音声入力ができるんですが、受付音がなってすぐに話すとGoogleアシスタントが現在時刻と通知内容を読み上げてくれます。LINEなどメッセンジャーアプリの場合はそこからのクイック返信にも対応。
スマホを出さずに通知内容が把握できるのは非常に有難い。ポケットから出すときが面倒だし電車内で両側に人がいるような状況だと尚更ですからね(`・ω・´)。
電車とかだと割と音が途切れることも
WF-1000XM5、短時間だけ音が途切れることもありました。特に電車内とか人が多い場所だと2~3回ぐらいはあってそれは結構気になる。
この点はワイヤレスイヤホン故に混線が起こるため仕方ないのかもしれませんが、4万する高級モデルゆえにもちっとどうにかなって欲しいところではありますね。
▼ちなみに接続モードの選択もできて、接続重視モードと音質重視モードでの切り替えにも対応していました。筆者環境だと接続重視モードはAACコーデック、音質重視モードはLDACコーデックとなっています。↓
タッチレスポンスは良いけど操作音は小さめなので設定必須
WF-1000XM5のマット部分を触ることでタッチ操作ができ、その感度とレスポンスも上々!先代モデルだとこの部分のレスポンスの遅さがあったらしい(筆者は試してないのでわからん)ですが、今回はそんな印象はなかった。
▼触るとボンッみたいな独特な操作音が出てきます。ただデフォルトだとこの音が小さくで普通に音楽聞いているときも聞こえにくい。設定で変えられるので上げておくことをオススメします。↓
WF-1000XM5まとめ。
WF-1000XM5はとにかく音楽を楽しむには最高級な1台。そう思えます。少なくともこれは絶対触って欲しいやつ。こだわらない人にとってはダ○ソーやゲオで売ってるあたりのイヤホンで満足するでしょうし、そういう意味だと一眼レフとかみたいな完全に趣味の領域な感じもします。
筆者も実際問題、発表会に呼ばれて初めて触ってレビューしてハイエンドイヤホンの良さに気づいたクチなのでこれは試さないと手が非常に出にくいと思ったので、お試しができる店舗などでぜひ一度この完成度を体験してほしいですね。
少なくとも、この手のハイエンドモデルが気になっている方であれば隅々までチェックして欲しいモデルです!あとは純粋に音楽を集中して聴きたい、というユーザーさんもぜひとも触ってみてくれ!