Beelink SER8の実機レビュー!Ryzen AI抜きのRyzen 7 8745HSはどうなのか試してみた!
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高品質なミニPCを多数輩出しているBeelink。今回はメーカーさんからCPUバリエーションを追加したばかりのBeelink SER8を試す機会を頂いたので早速レビューしていきます!
なお執筆時点の価格は以下の通り。記事の最後に割引情報(あれば)も書いています!
- メモリ24GB+容量1TB:92,454円
- メモリ32GB+容量1TB:95,541円(レビュー機)
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Beelink SER8のスペック・ベンチマーク、検証結果
Beelink SER8の筐体・デザイン
BeelinkのミニPCはデザイン含め質感が高いことが大きな特徴となっておりますが、Beelink SER8もその例に漏れず外装は金属を使用している+高い質感が魅力の一つです。
まずは外観をチェックしてみましょう。
▼正面側はこちら。USB3.2 Gen2にType-C、イヤホンジャックとよく使う端子類が一通り揃っています。↓
▼背面側は端子類がびっしりと配置されています。↓
▼左右には何も配置されていません。シンプル。↓
▼天板部分にはBeelinkのコーポレートロゴであるコマの絵が描かれています。↓
▼底面はグレーの外装に合わせてか同色のプラスチックとゴムで構成されています。統一感があってヨシ!↓
▼重量は776g。手で普通に持てるくらいの重さで、持ち運びの際でも苦には感じません!↓
ミニPCとしては平均的なサイズ感
Beelink SER8の面積は135mm四方とミニPCとしてはよくあるサイズ感。
▼ミニPCの中ではかなりコンパクトなGEEKOM A7と比較するとBeelink SER8が一回り以上大きいですが、GEEKOM A7は平均的なミニPCよりもかなり小さいので、寧ろBeelink SER8の方がスタンダードな大きさとも言えます。↓
▼コンパクトなミニPCの定義を固めたとも言えるIntel NUCと比べるとこんな感じ。Intel NUCよりも少し大きいくらいですね。↓
Beelink SER8の性能・パフォーマンス
Beelink SER8に搭載されているCPUはAMDのRyzen 8000シリーズが採用されています。
今回はBeelink SER8の中で最近追加されたRyzen 7 8745HSが搭載されたモデルをチェックしていきます!
Ryzen 7 8745HSはRyzen AI抜き!
以前ガルマックスで投稿したBeelink SER8の紹介記事の中でも「Ryzen 7 8745HSはRyzen 7 8845HSからクロック周波数等を少し落としてAI機能をカットしたモデル」と評しましたが、今回は実物が来たのでソフトを使ってチェックしてみました。
▼参考程度ですが、Ryzen 7 8745HSの仕様は以下の通りです。↓
▼AI機能に関するベンチマークもあったので実際にチェック。スコアはこんな感じでした。↓
▼Geekbenchの結果一覧で出てきたCore Ultra 7 155Hを搭載するASUS NUCと比較しても遜色ないどころか寧ろRyzen 7 8745HSの方が上という結果になりました。あっちはAI処理とかを前面に押し出しているのにね!↓
実際問題、プロセッサ単体のAI性能に関しては執筆時点ではそこまで重視されていない(専用ユニットがなくても計算自体は可能ですし、そもそも外部GPUの処理性能と比べると雲泥の差があるため)ので、Ryzen AIに対応していなくても現状では十分じゃないかなというのが筆者の見解になります。
将来NPU(RyzenだとRyzen AI)に対応していないと使用できない機能が増えてきた段階でNPU有りのCPU搭載PCへの乗り換えを検討しても遅くはないと思いますよ!
軽作業は楽勝でこなせる!
Ryzen 7 8745HSは執筆時点で型落ちとはいえ、元々はハイエンド帯のCPU。近年流行りのIntel N100とは一線を画す性能を有しているので、オフィスワークやウェブ閲覧といった軽作業は快適の一言。
今回レビューしているモデルはメモリが32GB、ストレージは1TBとしっかりと確保されているので、相当ヘビーな作業でない限りは普段使いで困る場面は少ないと思われます。
Radeon 780Mでゲームもある程度快適に動く!
Beelink SER8は外部GPUを搭載していませんが、Ryzen 7 8745HSの内蔵グラフィックスはRadeon 780Mとかなりハイスペックなものが組み込まれています。と言うことでゲーム性能の高い内蔵GPUなので実際にゲームを動かしてみました。
ゲームの動作度合いは以下の4段階で評価します!
- 快適・サクサク
- 普通・楽しめるレベルで遊べる
- イマイチ・妥協が必要
- モッサリ・カクカク
タイトル | 評価 | FPS |
Rainbowsix Siege(FHD、低) | 快適・サクサク | 140FPS |
APEX LEGENDS(FHD、低) | 普通・楽しめるレベルで遊べる | 60FPS |
Muse Dash(FHD) | 快適・サクサク | 450〜490FPS |
▼Rainbowsix Siegeではターゲットドリルをテストプレイしてみました。ロード時は通信の関係もあるからか一瞬カクつくものの、一度ゲームが始まるとメッチャ快適に遊べちゃいました。↓
▼APEX LEGENDSは訓練所でテスト。こちらも特に気になる点もなく快適に遊べます。↓
▼Muse Dashは…今更言うまでもないかってくらいには動作に問題なし。↓
実はRyzen 7 8745HSに内蔵されているRadeon 780MはベースモデルであるRyzen 7 8845HSのものよりクロック周波数が0.1GHz低かったりしますが、実際にゲームで遊んだ結果から言わせてもらうと普通に快適でした。
以前、ガルマックスでも同じRadeon 780Mを内蔵したRyzen 9 7940HSを搭載したGEEKOM A7をレビューしたことがありますが、FPS値に関してもほとんど同じ。
まぁA7がRyzen 9 7940HSのパワーを完全に引き出していない可能性もあるにはありますが、Ryzen 7 8745HSの一つ前の世代であるとはいえ、上位のRyzen 9 7940HSを搭載したミニPCと同等クラスの動作が実現できているので、ちょっとしたゲームで遊ぶくらいであればあまり心配することはないと思いますよ!
発熱は控えめ。ファンの駆動音も比較的抑えている方
Beelink SER8が搭載するRyzen 7 8745HSはモバイル向けRyzenの中でも消費電力も多めなハイスペック寄りのモデルですが、そこで気になるのは発熱関係。ということで実際にチェックしてみました。
▼Cinebenchでのマルチコアテスト時での温度はこんな感じ。70度台後半とかなり低温で推移しているようです。↓
先ほどと同じ条件で温度計測器を使い背面(排気口)付近をチェックしてみたところ、大体45度台と控えめ。排気口から出てくる空気も「ちょっとだけ暖かいかも?」くらいでしたし、排熱の温度に関してはあまり不快ではないかも。
ファンの駆動音はCinebenchテスト中で30dB後半と負荷がかかっている割には抑えめ。確かにファンの回っている音はしますが、比較的マシに聞こえますね。
なお、テスト終了後もそこまで時間を置かずにファンの回転が控えめになる上に、CPU温度もしっかりと下がってくれるので、ただ単にファンの回転を極端に調整しているわけではなく、しっかりと温度に合わせて調整してくれているみたいです。
低負荷時もファンは回転しているものの、20db台後半と音自体は控えめでCPU温度も20度台後半とかなーり冷えているようなので、熱問題に関してはあまり心配する必要はないのではないでしょうか!
Beelink SER8の電源周り
Beelink SER8はRyzen 7 8745HSとモバイル向けとはいえ消費電力が少し多めなプロセッサが搭載されているので、消費電力が気になる方もおられるかと思います。ということで、使用時の消費電力をチェックしてみました。
▼実際にコンセントに刺して測るタイプのワットチェッカーで計測した結果は以下の通り。高負荷時の消費電力の変動は以前にテストしたCore Ultra 9 185Hよりも控えめなようですね。↓
- アイドル時:10〜13W
- ウェブブラウジング時:13W〜35W
- Cinebench 2024 シングルコアベンチマーク:24〜27W
- Cinebench 2024 マルチコアベンチマーク:80〜82W
- Rainbowsix Siegeプレイ中:83W
ACアダプターの供給範囲から多少余裕を持って電力を消費しているようなので、一瞬だけでもACアダプターの許容容量は超えることなく安心して使えるかも。
とはいえ、メチャクチャ余裕があるわけではないので、電気を食いやすい機器を繋ぎまくるのは注意しましょうね!(そんなことはそうそうないとは思いますが)
Beelink SER8のレビューまとめ
Beelink SER8はベーシックなスタイリングながらもBeelinkらしい高い質感の筐体にRyzen 7 8745HS(またはRyzen 7 8845HS)を組み合わせたハイスペックなミニPCでした。
Ryzen 7 8745HSはRyzen AIに対応していないモデルということで、どれほどのものかと思っていましたが、フツーにハイスペックミニPCとして遜色なく使うことができました。よっぽど限界を攻めるのでなければ使用上の問題はないはず。
Beelink SER8の本体も素材である金属の質感も高く、それでいて大きさもミニPCの範疇に収まっているので、プレミアムなミニPCという雰囲気はしっかりと感じ取ることができました。
熱に関してもしっかりと考えられており、ブン回した分アッチッチでどうしようもない…なんてこともなかったので、多少高負荷をかける場面が続いても安心して使えちゃいます。
ということで、Beelink SER8についての総合的な感想は「しっかりとメインで使っていけるミニPCを探しているならばBeelink SER8がかなり有力な選択肢に上がってくる」コレに尽きるでしょう。
Ryzen 7 8845HSを搭載した上位モデルとの価格差も気になるところですが、執筆時点では32GB/1TB構成だとRyzen 7 8745HS搭載モデルが2万円ほど安いので、個人的にはRyzen 7 8745HS搭載モデル一択かなぁと思いますね。
少なくとも1万円以上の差があるならRyzen 7 8745HSの方を選ぶと幸せになれるかもしれませんよ!
Beelink SER8の購入先まとめ
▼価格は変動するのでリアルタイム価格は以下からチェックしてね!↓
■Beelink SER8/8745HS■
初出時価格→92,454円(メモリ24GB+容量1TB)
初出時価格→95,541円(メモリ32GB+容量1TB)
▼[メモリ24GB版]割引中!77,019円!カラーはシルバーとグレーから選べます!↓
▼[メモリ32GB版]割引中!80,106円!カラーはシルバーとグレーから選べます!↓