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Libero Flipの実機レビュー!購入前に伝えたい注意点まとめ

遂に日本でも折りたたみスマホの普及機が登場した。その名も「Libero Flip」。これはもう買うしか!ということで、契約してから一度も電波を掴まなかった楽天モバイルからのMNPで購入した。さらば楽天モバイルよ。

価格は驚きの63,000円。MNPだと割引があって最安39,800円。この価格で折りたたみモデルが手に入ってしまうなんてびっくり仰天ひっくり返りそうである。

それではLibero Flipが手元に届いたので良いところはもちろん、俺が使って「ここは知っとけ」と思った注意点もしっかり伝えていきたい。

▼ちなみに「縦折りスマホ」を初めて購入しようと考えている人は以下の記事もチェック。↓

縦折りスマホを買う前に伝えたい使って分かった注意点

Libero Flipの動画

▼筐体の質感やゲームの動きなんかは動画のほうが分かりやすい&以降のレビューをより一層楽しめるのでのでまずはチェックしてほしい。(チャンネル登録もよろしく!)↓

▼それじゃあパパッと開封。↓

  1. クイックガイドとか
  2. SIMピン

充電器や充電ケーブルは含まれていないので必要であれば用意しておこう。あと画面にはフィルムが貼付け済みだけどこれは剥がしちゃ駄目なやつだから注意。

スペック・ベンチマーク、検証結果の一覧

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対応バンド早見表を表示
ベンチマーク結果を表示
各種検証結果を表示

筐体の質感は良いけど重量バランスが悪い

お値段63,000円ってことで筐体品質はチープだろうなと勝手に想像していたわけだが、想像していたよりも質感はずっと良い。

▼今回はホワイトを選んだ。質感はお値段以上。背面や側面はサラサラしていて結構滑りやすい。↓

Libero Flipは開けば6.9インチの大型スマホだからデカイのは買う前から分かりきっていたけど、持ってみたら重量バランスがめちゃくちゃ悪い。

開いた時は上部にカメラ、サブディスプレイ、それらを保護するガラスなど重量物が集中している頭でっかちだから手が滑った瞬間に奥にコロッと転がってしまう。普通のスマホみたいに使ってたら危うく落としそうになって冷汗かいた。

また、縦折りスマホは中央にヒンジがある構造的に仕方ないが、ボタン類が上部に集中している。

▼筐体サイズが小さければ良いんだが、6.9型にもなると自然とボタン位置も高くなる。押せない。これは巨大ディスプレイ+縦折りという構造的にどうしようもない。使いづらい。↓

あと俺の買ったLibero Flipは3日目くらいからヒンジが鳴き始めた。

折りたたみスマホってこんな感じなの?とXで聞いてみたらそんなことは基本ないらしい。ってことでこれは個体差の問題と思っているけれど、これも折りたたむための機構があるからこそ起こる部分である。

折れ目はあまり気にならないが指触りは凹みが気になる

折りたたみスマホは基本的にディスプレイが真っ平らではない。折り目の部分がちょっと凹んでいる。今のところ折りたたみスマホは高級機でもこんな感じなのでこれがデフォ。

▼折れ目が気になるかな?と思ったが正面からだと気にならんレベル。

ただ画面をスワイプすると凹んだ部分が分かるので、これは普通のスマホには無い感覚。まあそういうもんなのでデメリットでは無いけれど使い始めは気になるかも。

あと、折りたたみスマホは力を少し加えると曲がるから、例えば横持ちでゲームをプレイしている時に画面中央あたりをタップすると若干曲がってしまうことがあった。まあこれも構造上仕方ないけれど、使い始めは違和感あるはず。慣れよう。

▼ちょっと過度だけどイメージはこんな感じ。↓

サブディスプレイは通知を確認しづらい

最近の折りたたみスマホはサブディスプレイで色々出来るようになっているが、Libero Flipは非常にシンプルで「日時の確認」「通知の確認」「カメラ」「天気」「音楽コントロール」「歩数計」「タイマー」「録音」と予め決められた使い方しかできない。

まあ小さいサブディスプレイであれこれやろうとは思っていないし、着信がきたらちゃんと表示され応答もできるから機能的には十分だけど、とにかく通知が確認しづらい。

なぜかって、通知の履歴を確認するにはサブ画面をタップして点灯→ロック解除→下にスワイプで通知表示といった面倒な儀式があるのだ。

通知された時に近くにLibero Flipがあればいいけれど、それを見逃すとスリープ状態となるので通知を確認するために上記のような面倒な儀式をしなくてはいけない。

▼さらに超絶ウザいのがこれ。サブディスプレイに表示されるロック解除マーク。↓

▼実はこの位置はロック解除すると通知アイコンが表示されるのだ。↓

つまり、サブディスプレイを表示してもロック解除マークが先に表示されるから通知が有るか無いか分からない。なので通知有無の確認のためだけにロック解除する必要がある。超絶ウルトラ面倒。ならもう開くわ。

あとせっかくディスプレイを備えているんだから、詳細は表示しなくてもいいけれど一発目の画面に「着信あり」「メール受信」くらいは表示してほしい。

今の段階だとサブディスプレイが備わっていても着信やメール受信時にタイミングよく手元にないとだめ。全然便利じゃないし開いたほうが早い。

実際に使って思ったんだけど、縦折りスマホのサブディスプレイは常時表示に対応したほうが良いんじゃなかろうか。パッと視線を向けるだけで通知の有無などが確認できたほうが遥かに便利だと思うんだが。コスト的に普及機では難しいかもだけれど。

普段使いで十分な性能を持っている

Libero Flipが搭載するSoCはSnapdragon 7 Gen 1。立ち位置としてはミドルハイだけれど、2022年に発表されたSoCだから2024年3月時点だとミドルハイとしては性能が低い部類。

▼とは言えWEBサイト閲覧、動画視聴、SNSなどゲーム以外の使い方ではサクサクと軽快に動く。特に不満なし。↓

▼熱制御もしっかり出来ているようで、AnTuTuを3回連続で走らせてもスコアの変動はほぼ無かった。↓

一般的な使い方なら全く問題ないけれどゲーム性能はそんなに高くない。画質やフレームレートで妥協が必要なゲームも出てくる。

▼原神は画質デフォルト設定で「低」だがいつも通り「中」に変更して測定。高負荷時の下限フレームレートは25FPSだった。↓

画質「中」設定で高負荷時に下限30FPSを超えるならひとまず合格ラインとしているが一歩及ばず。

原神は映像美もウリだからできれば画質は最低でも「中」で遊びたいけど、下限30FPSを目標とするなら画質を「低」なり「最低」なりに妥協する必要がある。

なので原神に限って言えば本格的に遊ぶにはちょっとパワーが足りない。が、ほとんどのゲームは普通に遊べるくらいのパワーはある。俺はこれで良いや。

リフレッシュレートが固定化されない

Libero Flipは一般的なディスプレイより2倍滑らかに表示できる120Hzの高リフレッシュレートに対応している。

▼で、リフレッシュレートは60Hz、90Hz、120Hzのどれかを選ぶ。↓

ちな購入時は60Hzになってるから残像感が気になるなら設定→ディスプレイ→画面のリフレッシュレートから変更する必要しよう。

そこまでは良いんだけど、120Hzに固定していても60Hz表示になることがある。

上記のスクショで「一部のアプリでは、高いリフレッシュレートで互換性の問題が発生する可能性があるため、これらのアプリは常に60Hzのリフレッシュレートで実行されます。」と記載されている。

なるほど、俺の使ってるアプリは60Hzに制御されているのか。

と思ったんだが、稀に60Hzになるけど基本は120Hzで駆動している。なのでおそらく不具合。なんとかしてくれ。

▼追記:レビュー後にリフレッシュレートがグレーアウトして変更できない不具合が発生した。再起動しても改善せず。勘弁してくれ。→色々調べていたらバッテリーセーバーが有効になっていた。不具合ではない。すまん。

動画視聴には向いている

6.9インチの巨大ディスプレイにステレオスピーカー、著作権コンテンツも高画質で再生できるWidevine L1対応(NetflixもちゃんとL1対応)と動画視聴用途ではめちゃくちゃ優秀。

スピーカーの音質は低音があまり鳴らないのでハイエンドには流石に敵わんけど、普通に動画を視聴するには俺は十分。OPPO Reno10 Pro 5Gみたいなミドルハイでもモノラルってのがあるから、それと比べると全然音質良い。

半折りに最適化された表示が少ない

一般的な呼び名が分からんけれど、Galaxyでは「フレックスモード」と言われている半分折りたたんだ状態で発動する特別な表示モードがLibero Flipだと少ない。

▼例えばYouTubeだと上部に映像、下部にコントロールパネル、カメラは上部にファインダー、下部にシャッターボタンなどが表示され半折りに最適化されているけれど・・・↓

▼フォトやブラウザーは最適化されていない。↓

Galaxy Z Flipはフォトだと上部に写真、下部に編集画面が表示されるし、ブラウザーでは下部にタッチパッドが出てきたりと半折りで扱いやすいUIが用意されているけれど、Libero Flipは少ない。

安価だから仕方ないって言葉でも終わらせられるけれど、せっかくの縦折りスマホなんだから、こういった「縦折りだからこそ味わえる部分」は気合を入れて開発してほしかった。

カメラの画質は想像以上に良かったけど夜はノイジー

Libero Flipのカメラは5,000万画素の広角カメラと背景ボケ撮影を補助する200万画素の深度カメラの2カメラ構成。まあ2カメラと言っても一つは補助だから実質シングルカメラ。

半折りして置いた状態で撮影できるのでブレの少ない写真を撮影しやすかったり、高画質なアウトカメラもサブディスプレイを使って自撮りしやすいのは折りたたみスマホの利点。

▼写真の傾向としては鮮やかになる系だった。俺は結構好き。↓

▼明るいシーンでの画質は悪くない。左がLibero Flipで右がiPhone 15 Pro。↓

▼被写体から5cmくらいでピントが合うのでマクロカメラは無いけれどドアップで撮影できる。楽しい。↓

▼逆光でもHDRがしっかり効いていて綺麗に撮れた。↓

▼ポートレートモードは物撮りでもガッツリとボケるけど境目がおかしいし、処理もグダグダで変な写真になることが多かった。撮影した後に確認必須。↓

▼料理撮影は1倍がボケすぎるなら2倍を使おうと思ってたけど、これだったら普通に1倍でOK。左が1倍で右が2倍。↓

▼ズームは2倍なら実用範囲で綺麗。最大10倍は飲食店で遠くの壁にかかったメニューを見るくらいなら使える。1倍、2倍、10倍で並べてる。↓

▼夜景撮影は明るめに撮影できるからパッと見は綺麗に見えるけれど、無理やり明るくしてるから空はかなりノイジー。左がLibero Flipで右がiPhone 15 Pro。↓

カメラは明るい場所では十分な画質だったけど、センサーが小さいので暗所になると粗が目立ってくる。まあ夜にこれだけ撮影できたら良いかなという感じではあるけれど。

手ぶれ補正は定点撮影なら十分な実力

動画は最大4K/30FPSでの撮影にも対応。4K、1080P、720Pのどれを選んでも手ぶれ補正はオンにできた。

▼いつも通り1080P/60FPSで歩き撮影してきた。↓

手ぶれ補正は結構優秀で歩き撮影でもいけそうな感じ。ハイエンドに比べるとノッキングとか起こりやすいし撮影機材としては微妙ではあるけれど、動画や写真の定点撮影では十分な水準。

動画視聴やWEB閲覧が中心なら電池持ちが良い

Libero Flipはバッテリー容量が4,310mAhと最近のスマホとしてはちょっと容量が物足りない。実際に使うまでバッテリー持ちが心配だったが、いつもの検証(輝度75%でYouTube動画をストリーミングで1時間再生)では100%→97%と良好な結果だった。

俺は動画視聴やWEB閲覧などゲーム以外の使い方が中心なんだけど、こんな感じの使い方なら120Hz表示でもなんとか1日はバッテリーが持つから日常使いの範囲では合格ライン。

一方で旅行とか普段よりスマホを沢山使う状況(マップみたり写真や動画を沢山撮ったりね)だとちょっと厳しいかなって感じ。まあ旅行に行くときは絶対モバイルバッテリー持ってるから大丈夫だけれど。

ソフバン系以外では電波のつかみが悪くなる

これは発表時に公開した記事でも書いていたんだけど、Libero FlipってSIMフリーではあるけれど対応バンドは自社回線にガッツリ絞ってる。ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドだからソフトバンク系以外だと重要なバンドに全く対応していない。

なのでドコモやau、楽天モバイルへMNPした時は電波のつかみがめっちゃ悪くなる恐れがある。こういったところも総務省はなんとかしてくれ。

Libero Flipの注意点まとめ

まずは俺が使って良かったと思ったのは以下。

ここは良かった

  • 低コストで縦折りスマホを体験できる
  • 質感はかなり良い
  • 浅めのポケットでも入っちゃう
  • 普段使いなら十分な性能
  • 動画視聴に最適な仕様
  • カメラの画質が結構良い
  • カメラの手ぶれ補正が優秀
  • バッテリー持ちが良い

ここは知っておけと思った注意点は以下。

ここは知っとけ注意点

  • デカすぎてボタン操作含めて扱いづらい
  • 重量バランスが悪い
  • サブ画面は通知が確認しづらい
  • 半折りに最適化された表示が少ない
  • カメラは暗所だと一気にノイジー
  • ソフトウェアがまだ不安定
  • 対応バンドはソフバン系しか合致しない

まずはこの価格でよくぞ出してくれた。安価な縦折りスマホとしては頑張ってると思う。こんなモデルを日本で出してくれてありがとう。

で、Libero Flipを購入前に伝えたい注意ポイントは上記かな。開いた状態だとデカすぎて使いにくいし、閉じた状態でもサブディスプレイが使いにくい。ソフトウェアもまだまだ改善の余地がある。アップデートで改善出来そうな部分も結構有りそうなので今後に期待したい。

一方で筐体の質感は凄く良い。パフォーマンスも高めで日常使いでは十分だし、カメラの画質も想像以上に頑張っていた。動画視聴なんか下手なミドルハイスマホよりもリッチな体験ができる。電池持ちもゲーム以外の使い方が中心なら特に不満は無い。

色々挙げた注意点は「安価だから許せる」という部分もあると思うし、俺も安いからこんなもんやろって許容できる部分はある。

でも俺はメインスマホとしては無理。さすがにデカすぎ。

縦折りスマホとしては安価なりに頑張っていると思うけど、届いてからずっと扱いづらさを感じていたから、俺には合わんサイズ。

デカイから小さいから良い悪いじゃない。合うか合わないか。

俺はガジェットを触るのが趣味だからサイズが合わなくても手に入れて玩具にしちゃうけど、そうでもなければサイズってめちゃくちゃ重要。

普通の人はスマホなんかポンポン買い替えるものでもないし、買った後に「思ってたよりも随分デカイな・・・」と感じたら今後数年は扱いづらさを感じながら使うことになる。

だからこそ自身にとって扱いやすいサイズなのかってのはめっちゃ大切。それをクリアした上で折りたためる事にメリットがあるようなら検討してみて。

Libero Flipの購入先まとめ

■Libero Flip■

初出時価格→63,000円

▼オンラインショップで新規またはMNPかつシンプル2 Mまたはシンプル2 Lを選択すると23,200円引きの39,800円。↓

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