総務省が大手キャリアに回線貸出料引下げ指示。格安SIMは更に過激な低価格路線で突き進むのか
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総務省が大手キャリアに対してMVNOへの回線貸出料を引下げる様に指示を出しました。これによりMVNOが大手キャリアから回線を借りる為の負担が減り、結果的に利用者が支払う通信料を大手も含めて押し下げる事が期待できるとのことです。
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格安SIMの利用料金は下げなくて良い。それよりも回線品質を強化したほうが業界全体の活性化に繋がる。
もう書いちゃいましたが、格安SIMを沢山利用してきた私の意見は「回線を借りる負担が減った分を利用料金の引下げに充てるのではなく、ちょびっとだけ回線強化して欲しい。」ということ。
格安SIMは十分安いです。
大手キャリアでは1GBのデータプランと5分以下かけ放題を組み合わせた利用料金が4,500円から5,000円です。
一方、格安SIMは同様の内容で2,000円前後です。もう利用料金に関しては十分安いと個人的には感じています。
格安SIMの安さは快適性を犠牲にしている。
「格安SIMを検討中の方に「回線混雑時は通信速度が著しく低下する」と伝えたい
」でも書きましたが、現時点の格安SIMに対して、「安いけど使い物にならない時間帯がある」と評価しています。
格安SIMを提供するMVNOは大手キャリアから回線を借りているので、ユーザーが快適に利用できるキャパに上限があり、現状の格安SIMのスタイルはその快適性を犠牲にして低価格を維持しているので、利用料金は安いけど回線の混雑する時間帯はデータ通信が使い物にならないのです。
大多数の方は快適性をある程度維持しつつ利用料金を下げたい。
現状の格安SIMで最も恩恵を受けるのは、「スマホや携帯を殆ど使わない方」です。つまり、回線が混雑している時間帯でデータ通信速度が著しく低下しても困らない方です。
シニア世代やお子様、専業主婦など連絡手段として携帯を所有する方にとって、格安SIMは非常に低価格で連絡手段を維持出来る素晴らしいサービスです。
しかし、大多数の方は携帯電話やスマートフォンを普段の生活に欠かせない生活必需品として利用しています。
この様な場合、「使い物にならない時間帯」が存在すると非常にストレスが溜まる原因となります。だって、今まで利用できていたものが快適に利用できなくなるのですから。
回線貸出料の引下げで負担が減った分で少しだけ回線強化して欲しい。
私は元々格安SIMユーザーでしたが、通信速度が時間帯により左右されるストレスでソフトバンクの高品質な回線を利用できるワイモバイルに乗り換えてしまいました。
利用料金は少し高くなりましたが、キャンペーン等で6GBのデータ容量、10分以下かけ放題で利用料金は3,000円以下。利用料金は格安SIMと較べて1,000円ほど高くなりましたが、快適性は大手キャリアに準ずるので満足しています。
【関連】ワイモバイルと格安SIMどっちがいい?決め手は「モバイル通信の品質」。
今回、総務省が指示した大手キャリアの回線貸出料引下げですが、MVNOはこの恩恵を身を削る利用料金の引下げではなく、ユーザーが快適にデータ通信を行う為の回線強化に上手く利用していただきたいと私は思ってます。
例えば、普段はメール、WEB閲覧、ニュースアプリのチェック、SNS、LINEなどを利用しているライトユーザーの方でも、現状の格安SIMだとお昼の時間帯に通信速度が1Mbps前後に落ち込んだ場合、WEB閲覧やニュースアプリ、SNS、LINEの画像送受信等で通信速度の遅さから露骨にストレスを感じます。
もし、回線が強化されてお昼の時間帯に3Mbps~4Mbpsの通信速度をコンスタントに維持出来ると快適性はグッと向上します。それこそライトな使い方であれば混雑する時間帯でも体感速度の違いを感じる事が出来ないかも知れません。
大多数の方はデータ通信が使い物にならないと聞いた時点で「安かろう悪かろう」という印象を持っている。
現代のネット社会では大多数の方がデータ通信が可能なモバイル端末を生活必需品として利用しています。
その大多数の方の中には3Mbps~4Mbps程度の通信速度で十分快適に活用出来る方が多数いらっしゃいます。私も普段はWEB閲覧、ニュースサイトのチェック、メール、SNS、LINE程度しか利用していないので、3Mbps~4Mbps程度でも快適に利用できてしまうんです。
しかしながら、現状の格安SIMは時間帯により通信速度が著しく低下するため、ライトな使い方であっても混雑時には使い物にならないデータ通信速度を体感し、「あぁ、安いには安いなりの理由があるのだな」と落胆しています。
もちろん、大手キャリアの様な実測値で100Mbpsも出るような回線環境を現在の格安SIMの価格で提供しろ。とは思いません。
ただ、回線を借りる負担が下がって浮いた資金を利用料金の引下げに充てるよりも、回線を強化して少しでも混雑時の速度低下を食い止めたほうが、利用者側として魅力的な施策ではないでしょうか。
格安SIMの利用料金はもう十分安いので、低価格を武器に獲得出来るユーザーは既に格安SIMを利用しています。更にユーザーを獲得して格安SIM業界を活性化したいのであれば回線品質の向上や独自のサービスに対して強化を図り新たなユーザーを獲得するべきではないのかなと感じます。
利用者の負担を下げる。ということは素晴らしいですが、今は安いだけではなく不満の無い満足出来るサービスを適切な価格で利用出来るスタイルが求められています。
回線がもう少し強化されればMVNOが更にライト層を獲得出来て、大手キャリアを揺さぶり業界全体を活性化出来るんじゃないのかなと思います。
私はモバイル通信をガッツリ使わないライト層ですが、格安SIMの利用料金が今より月額が数百円下がるよりも回線強化で快適に利用できるほうが嬉しいです。