Snapdragon 865 Plusの性能と仕様をチェック!搭載予定のスマホは?
SoC開発メーカー大手のQualcommが現地時間7月8日に新型ハイエンドSoCであるSnapdragon 865 Plusを発表しました。
前回のSnapdragon 865発表から約半年後にお目見えとなったハイエンドSoCの特徴を紹介していきます!
目次をクリックすると各項目へ移動します
Snapdragon 865 Plusの特徴
それではSnapdragon 865 Plusの特徴について紹介していきます!
Snapdragon Elite Gamingに対応!極上のゲーミング体験を実現!
Snapdragon 865 PlusではSnapdragon Elite Gamingに対応。様々な機能がゲーム体験の手助けをしてくれます。
Qualcomm®Adreno HDR Fast Blendではゲーム内での負荷がかかりやすい3Dモデルのレンダリング(モデルの書き出し作業)が従来の最大2倍快適にできるように最適化しているんですって!さらにTrue HDRとQualcomm Game Color Plusは色調を従来よりも明るく正確に映し出すことが可能。今まで以上にゲームの世界へと没頭できちゃうかも!
個人的に一番驚いたのが以下。なんとGPU(Adreno 650)用のドライバが単体で更新可能という点。
今までのスマホってOSのアップデートで最適化っていうのが主な流れだったんですが、Snapdragon Elite Gamingに対応したSoC(今回ではSnapdragon 865 Plus)ではGoogle Playにて配信されているAdreno GPU DriverにてGPUドライバの更新が可能。
OSのアップデートを待たずとも最適化がされるって寸法です。まるでPC用のグラフィックボードみたいな柔軟性には驚きっす。
Qualcomm FastConnect対応。Wi-Fi性能がさらに向上!
Snapdragon 865 PlusはQualcomm FastConnect 6900に対応。WI-Fi 6からさらに周波数帯が増加したWi-Fi 6Eにも対応してます。
Wi-Fi 6は、以前からWi-Fiに用いられていた2.4GHz帯と5GHz帯を用いる規格だったのに対し、Wi-Fi 6Eは新たに6GHz帯(5935~7125MHz)に対応していることで通信可能な周波数帯が増加。その恩恵によりデータ伝送速度が高速になり、他の混雑した周波数帯に比べると安定して通信が可能。乱暴に言ってしまうと今までよりも速くて途切れにくくなるんです!
FPSや格闘ゲームなどの対人ゲームって結構通信ラグが気になりやすく、通信ラグ次第で勝負が左右されるってこともしばしば。私もラグで泣かされたことは数え切れません。
そこでSnapdragon 865 Plusを搭載したスマホでWi-Fi 6Eを使いゲームを遊ぶと、今までよりもラグも少なく快適に対人ゲームが遊べるってこと。スマホゲームを極めたい方は快適な通信環境が確保しやすくなるってだけでも必見ですよ!
CPU、GPUはKryo 585にAdreno 650の組み合わせ!
Snapdragon 865 Plusの処理性能を支える重要なCPUとGPUにはSnapdragon 865から引き続きKryo 585とAdreno 650を採用。
パワーを左右するCPUのクロック周波数はSnapdragon 865の2.84GHzから3.1GHzへとパワーアップ。Qualcommによると10%の性能向上が実現できたとのこと。
画像や映像の処理を担当するGPUはAdreno 650のみの表記で表面上は変わりないように見えますが、公式ページでは最大10%高速なグラフィックレンダリングを実現と謳われています。
第5世代のQualcomm AI EngineとQualcomm Hexagon Tensor Acceleratorも搭載!
Snapdragon 865 Plusは第5世代Qualcomm AI EngineとQualcomm Hexagon Tensor Acceleratorを搭載。それにより、AI処理のパフォーマンスが第4世代のAI Engineから2倍向上したとのこと。
今や写真補正などでバンバン使われているAIエンジン。写真補正だけでなくバッテリー効率でも活躍するそうなので、長時間のゲームにも役立ちそう!
4Kは60Hz、QHD+が144 Hzの高リフレッシュレートに対応!
Snapdragon 865 PlusはAdreno 650の圧倒的なグラフィックパフォーマンスを生かし、高解像度ディスプレイでも高リフレッシュレートを実現。4Kは60Hz、QHD+が144 Hzとハイエンドらしいスペックを誇っています。ゲームでも映像でもかなり快適にできるはず!
PC向けの内蔵グラフィックスでも4K出力では60Hzまでってのが普通だったりするんで、さらに小さなスマホでも同じ4K 60Hzが出力できるとは技術の向上を感じちゃいます。
Qualcomm Snapdragon X55 5G Modem-RF Systemの追加で5G通信に対応
Snapdragon 865 PlusはQualcomm Snapdragon X55 5G Modem-RF Systemを追加することで5G通信に対応。それにより下り通信速度は5Gで最大7.5Gbps、上り通信速度は最大3Gbpsと圧倒的な速度を実現。
Snapdragon 765Gのように内蔵式ではなく外付けモジュールになっていますが、その分性能は圧倒的。日本ではまだまだ対応エリアは少ないですが将来性も考えると今のうちの投資しておくのもアリかもしれません。
Snapdragon 865 Plusまとめ!小幅な成長だがハイエンドたる性能は健在!
Snapdragon 865 Plsuはパッと見た感じではSnapdragon 865からの性能アップは平均で10%ほどと小幅な上昇具合ですが、あくまでSnapdragon 865 Plusはマイナーアップデートということを踏まえると妥当な性能アップではないかと思います。
以前発表されたSnapdragon 855 Plusもゲーミングスマホを意識して設計されており、実際にSnapdragon 855 Plusを搭載したゲーミングスマホも多数発売されましたので、今回もSnapdragon 865 Plusを搭載したゲーミングスマホに期待できそうです!
Snapdragon 865 Plusを搭載するスマホは?
気になるSnapdragon 865 Plus搭載機ですが、QualcommがROG Phone 3とLenovo Legionに搭載すると公表済みです。
ASUSのスマホ部門のゼネラルマネージャーであるBryan Chang氏は「ROG Phone 3の仕様は数週間のうちに公表予定」としており、早い段階での発売が予想されます。
対するLenovo Legionですが、Lenovoのモバイルゲームグループの責任者であるJerry Tsao氏が「Lenovo LegionがSnapdragon 865 Plusを始めて提供する」とROG Phone 3よりも早い段階で発売するように取れる発言をしています。
Lenovo Legionは以前にもガルマックスでリーク情報などを紹介しているんですが、後発の製品だけあり、側面に配置されたポップアップ式インカメラを搭載していることや、充電端子を2つ搭載しており、1つを側面中央に配置するなどのゲーム用途に特化した横持ち前提スタイルなどでかなりの異彩を放っています。
▼以下、Lenovo Legionのリーク情報について紹介した記事ですので、興味がある方はご覧ください!↓
QualcommのプレスリリースによるとSnapdragon 865 Plusを搭載した端末は2020年の第3四半期(7〜9月)に発表とのことなので、案外私たちの手元に届く日は遠くなさそうです。最先端のスマホでゲームができる日が待ち遠しいですね!期待しましょう!!