TCL TAB 10 WIFIのレビュー!実機を使って良かった点と注意点、評価まとめ!
TCLの「TCL TAB 10 WIFI」を購入!実売で1.5万円ほどと廉価な10インチタブレットの実機が届いたのでレビューをお届けします。
今回レビューするTAB 10 WIFIは日本版となります!海外発売モデルと仕様が異なる可能性がありますのでご注意ください。
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TAB 10 WIFIのレビュー
▼背面はタブレットではなかなかお目にかかることがないカーボンチックな模様が入っています。ただ、残念ながら全体的に質感が高いとはお世辞にも言えないチープさが漂っています。↓
握った際にも手痕が残りやすく、残った手痕の拭き取りも難しいのでキレイ好きの方にはその点もマイナスでしょう。
TAB 10 WIFI本体を握った際にも軋むような感覚がしたりと剛性面でも不安を感じてしまいます。ボディの質感に関しては価格なりで期待はしないほうがいいですね。
▼本体サイズは10インチクラスでは平均的。ベゼルも細すぎず太すぎずの平均的な幅ですので、良くも悪くもスタンダードなサイズ感と言えるでしょう。↓
▼カメラは今時のタブレットらしく出っ張り状態。気になる方は出回っている数は少ないですがケースなどを使うことをオススメします。↓
▼ボタン類は上側、端子類の配置は左側に集中している印象。↓
付属品・同梱物
- 説明書
- イジェクトピン
▼付属品は説明書類とイジェクトピン。ACアダプターはおろかケーブルも無いので、キャリアスマホかと言わんばかりに少ない内容物となっています。ちょっとビックリ。↓
スマホをメインでお使いの方はケーブルやACアダプターはスマホのものを使い回せばいいのですが、そうでない場合は別途ケーブルやACアダプターを購入する必要があります。
あと、これはTAB 10 WIFIそのものの問題ではありませんが、純正アクセサリーがほぼないに等しいのも気になります。
TCLの正規代理店の公式直販であるFOX STOREを覗いてもケースはおろか画面保護フィルムすらありません。
Googleで検索をかけてもヒットするのはほとんど上位モデルのTAB 10s用の物ばかりでTAB 10 WIFI対応を謳ったものはほとんどありません。
代理店のFOXもTAB 10 WIFiに関しては「TAB 10sのついでで売っておくか」みたいなやっつけ感というか、売りっぱなし感が否めません。というかそんなに売る気がないならそもそもTAB 10 WIFIの取扱いするなよとか思わなくもないですね。
▼ACアダプターとケーブルをお探しの方は以下の製品がオススメですので、ぜひ参考にしてみてください!↓
TAB 10 WIFIの保護フィルムはPDA工房さんからリリース済み!様々なフィルムタイプがあるのでおすすめ!
500円以上のご購入時に適用すると100円オフ!
TAB 10 WIFIの処理性能・実機ベンチマークスコア
TAB 10 WIFIのSoCはMT8766Bです。端末の処理性能を数値化するベンチマークをチェックしてみましょう。
▼TAB 10 WIFIの実機でAnTuTu(Ver9)を測定しました!総合スコアは89063、GPUスコアは9502です!↓
▼以下は現在市場で主流となっている各性能帯の参考スコアです。現時点で本端末の性能がどのランクに相当するか確認が出来ます!↓
AnTuTuスコア | 動作・操作感 |
---|---|
総合スコア:約150万点以上 GPUスコア:約60万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約100万点〜150万点 GPUスコア:約35万点〜60万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約50万点〜100万点 GPUスコア:約15万点〜35万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約25万点〜50万点 GPUスコア:約5万点〜15万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約25万点以下 GPUスコア:約5万点以下 | サブ端末向き |
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ
▼その他、Geekbench 5、PCMark、3DMarkでのスコアは以下の通り!Wild Lifeはエラーが出て動作しなかったので今回は計測できていません。↓
▼ストレージ速度は読み込みが287.2MB/s、書き込みが87.0MB/s。読み込み速度は廉価帯のタブレットにしてはまずまずの速度の反面、書き込みは遅いなといった印象です。↓
TAB 10 WIFIの機能・仕様の検証結果
以下はTAB 10 WIFIの主な機能・仕様です。
通知ランプ | ✕ |
指紋認証 | ✕ |
顔認証 | ✕ |
ツインアプリ (デュアルアプリ) |
✕:SNS(Twitterで確認) ✕:メッセンジャー(LINEで確認) ✕:ゲーム(PUBGで確認) |
PCモード | ✕ |
外部映像出力 | HDMIポートへの出力:✕ |
戻るボタン入れ替え | ○:デフォルトは左 |
ジェスチャー操作 | ○ |
クイックランチャー | ✕:クイックボール |
ゲームモード | ✕ |
冷却システム | ✕ |
MicroSD 内部ストレージ化 |
✕:外部ストレージのみ使える |
Photoshop Camera | ✕ |
PUBGモバイル グラフィック設定 フレームレート設定 |
スムーズ設定時→【スムーズ】+【中】 最高クオリティ&フレーム設定→【標準】+【中】 |
スピーカー | モノラル |
イコライザー | ✕ |
Bluetoothコーデック | SBC:○ AAC:○ aptX:○ aptX HD:○ LDAC:○ aptX Adaptive:○ aptX TWS+:-(未検証) ※開発者オプション上の一覧の結果です。お手持ちの機器での接続を保証するものではありません |
DRMコンテンツ | Widevine:L3 Amazonプライムビデオ:SD画質で再生を確認 Netflix:SD画質で再生を確認 |
高リフレッシュレート | ✕ |
表示モード | ダークモード、アイコンフォートモード、読書モード |
画質調整 | ✕ |
備考 | – |
TAB 10 WIFIの実機を触って気づいた事
TAB 10 WIFIの実機を触って気づいたソフトウェア・ハードウェアの特徴を書いていきます。詳細スペックや特徴は以下で紹介しています。
製品情報 | |
---|---|
端末名 | TAB 10 WIFI |
型番/別名 | 8194-2ALCJP1 |
発売年 | 2021年4月 |
発売地域 | 日本:Wi-Fi |
メーカー・ブランド | TCL |
備考 | TABシリーズ(日本展開モデル) 上位版:TAB 10s 通常版:TAB 10 WIFI Wi-Fi限定モデル |
対応バンド・周波数・ネットワーク | |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac 2.4Ghz / 5Ghz |
Bluetooth | バージョン:5.0 コーデック:非公表 |
本体仕様 | |
ディスプレイ | サイズ:10.1インチ 材質:液晶 画面占有率:80% 形状:ノッチなし |
解像度 | 解像度:1,280×800(HD) |
画素密度 | 149ppi/ドットの粗さが気になるかも |
サイズ | 長辺:243mm 短辺:161mm 厚さ:9mm |
重さ | 456g |
本体色 | ブラック系 |
システム仕様 | |
OS | Android 10 |
CPU(SoC) | MediaTek MT8766B |
AnTuTuベンチマーク | 総合スコア89063点 |
メモリ/保存容量 | |
組み合わせ | メモリ3GB+容量32GB |
ストレージカード | MicroSDカード対応(最大256GB) |
カメラ | |
背面カメラ | シングルカメラ 画素数:5MP(f/2.2) オートフォーカス:非公表 |
インカメラ | ベゼル内蔵式インカメラ 画素数:5MP(f/2.4) オートフォーカス:非公表 |
機能仕様 | |
GPS | GPS対応(詳細規格は非公表) |
生体認証・ロック解除 | 指紋認証:非対応 顔認証:非対応 |
センサー | 赤外線センサー:非公表 加速度センサー:対応 近接センサー:非公表 ジャイロセンサー:非公表 電子コンパス:非公表 光センサー:非公表 |
防水/防塵・タフネス等級 | 防水/防塵:IP52 耐衝撃:非対応 |
イヤホンジャック | あり |
NFC | NFC:非対応 FeliCa/おサイフケータイ:非対応 |
その他機能 | デュアルスピーカー搭載 |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 5,500mAh |
充電 | 有線充電:10W(5V/2A)対応(規格非公表) ワイヤレス充電:非対応 逆充電:非公表 |
ポート | USB Type-C |
スペック表のソース | |
参照元 |
ブラウジングや動画視聴程度ならとりあえずできる性能
TAB 10 WIFIに搭載されているSoCはMT8766B。SoCランクの位置付け的にはエントリークラスですが、その中でも少し低めの性能になっています。
そういう事情もあり、ブラウジングの際のスワイプの反応などは少しカクつきが見られるので、正直快適とは言いかねます。とりあえず処理できてるって感じの動作というところですかね。
ただ、メモリは3GBとエントリークラスではソコソコの容量が確保されているので、動作がモタつきすぎてどうしようもないレベルまでは行ってないように思いました。
ひとまず、TAB 10 WIFIの性能にはあまり期待してはいけないってことだけは頭に入れておいてください!
IP52等級の防水・防塵に対応しているが、過度な期待は禁物
TAB 10 WIFIは防水・防塵性能が設けられていますが、IP52と低め。
▼以下は最高防塵等級の6と最高防水等級の8で等級表示を解説。防水と防塵に対応しているならIP○○と表示され、防塵のみ対応の場合はIP○X、防水のみ対応の場合はIPX○と記載される。↓
防塵等級 | 保護の程度 |
---|---|
IP0X | 特に保護されていない |
IP1X | 人体の表面積の大きな部分(手など)が誤って内部の入らない。直径50mmを超える固形物体が内部に侵入しない。 |
IP2X | 指先や長さが80mmを超えない類似物が内部に入らない。直径12.5mmを超える固形物体が内部に侵入しない |
IP3X | 直径または厚さが2.5mmを超える固形物体が内部に侵入しない。 |
IP4X | 直径又は厚さが1.0mmを超える固形物体が内部に侵入しない。 |
IP5X | 粉塵が内部に侵入する事を防止。少量の粉塵の侵入があっても正常運転を阻害しない。 |
IP6X | 粉塵が内部に侵入しない。 |
防水等級 | 保護の程度 |
---|---|
IPX0 | 特に保護されていない |
IPX1 | 鉛直に落下する水滴により有害な影響を受けない |
IPX2 | 鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない。 |
IPX3 | 鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない。(防雨型) |
IPX4 | いかなる方向からの水の飛来でも有害な影響を受けない(防まつ型) |
IPX5 | いかなる方向からの水の直接噴流でも有害な影響を受けない。(防噴流型) |
IPX6 | いかなる方向からの強い直接噴流でも有害な影響を受けない。(耐水型) |
IPX7 | 規定の圧力、時間で水中に浸漬しても有害な影響がない。(防侵型) |
IPX8 | 連続的に水中に置かれる場合でも有害な影響が無い。原則として完全密閉構造。(水中型) |
以下の表のように防水性能は高くなく、せいぜい防滴レベルに留まるので、過信は禁物。
MicroSD用のトレーも確認しましたが、防水・防塵に対応した端末でよく見受けられる防水キャップは付いていませんでしたので、きちんと防水機能が備わっているかどうかが不安になりますね。
今回のレビューでは防水性能実験まではしていませんが、キッチンや風呂など水場での使用はできれば控えたほうがいいでしょう。
独自機能が地味ながらも便利
TAB 10 WIFIはTCL UIと呼ばれるUIが搭載されており、ピュアAndroidから少しチューニングされています。
見た目こそAOSPから離れたデザインになってはいますが、機能面では独自機能が少し追加されている以外では大きく手が入れられていない印象ですので、他のAndroid機を使っている方は割と違和感無く使い始められるはず。
TCL UI独自の機能は基本的に設定内の「高度な機能」タブに集約されているのですが、その機能が地味ながらも便利なモノ揃い。
▼システムナビゲーションは、ナビゲーションバーのカスタマイズが可能。機能面では昔ながらの3ボタン方式かジェスチャ方式の2つから選択可能。さらに3ボタン方式では戻るキーの位置も選択可能とある程度の柔軟さも兼ね備えています。↓
▼スクリーンレコーダーは簡易的ながらも画面収録ができちゃいます。ただし、音に関してはマイクから拾った音かミュートにするしかできないので、その点はご注意ください。↓
▼Func ショートカットは待受画面から目覚ましや電卓、録音機能などに素早くアクセスできる機能。iOSのコントロールセンターの簡易版みたいな感じですね。↓
▼ジェスチャでは、特定のジェスチャー操作を行うと便利機能が動作する設定が可能です。↓
▼分割部分の境界線にある丸をタップすると分割部分に関する設定ができます。↓
▼表示ウィンドウの上下入れ替えやアプリの変更、分割モードの終了が円をタップするだけで選べるので、アイコンの役割こそ覚える必要があるものの、役割さえ掴めば縦横無尽に分割機能が使えます。↓
ただ、スクリーンショットは音量下+電源ボタンで撮れる上に画面分割はタスクボタン長押しで開けるので、ジェスチャ専用の動作があるわけではありませんが、スクリーンショットを撮る時にわざわざ持ち直さなくていいのは便利。
個人的にジェスチャ機能はあるのとないのとでは利便性が大違いです。便利な独自機能はTAB 10 WIFIの利点と言えるでしょう。
TAB 10 WIFIのカメラ・写真・動画
構成・画素数 | 5MP(メイン) |
撮影モード | ビデオ、写真、ストップモーション |
ズーム | デジタル。ワンタップで2倍、もう一度タップで4倍まで切り替え可。最大4倍まで対応 |
シャッター音の消音 | ✕ |
マニュアルの設定幅 | ✕ |
動画解像度 | 480P/30FPS、1080P/30FPS |
手ブレ補正 | ○ |
TAB 10 WIFIで撮影した写真
TAB 10 WIFIの背面カメラは500万画素のタブレットではベーシックなもの。
▼屋外での撮影を行いました。パッと見た感じはそこそこ写っているように思えますが、解像度の関係からかやはり細部はノイジーです。↓
▼室内撮影も行いました。想定はしていましたが、照明がないと厳しい印象を受けますね。↓
▼インカメラでも撮影。なんか色味が薄くてディティールがザラザラしていますね。↓
以上より、TAB 10 WIFIのカメラ機能は必要最低限で画質を求める方には向いていません。あくまでも記録撮影にとどめたほうが吉でしょう。
とはいえ、タブレットの写真写りはミドルレンジ以上であっても酷いことが多々あるので、TAB 10 WIFI特有のネガティブ要素にはなりえませんね。
あくまでもエントリークラスのタブレットとしては標準的な写真品質と言っていいでしょう。
TAB 10 WIFIまとめ&評価
メリット・良かった点
- 定価ベースで1万6000円ほどと日本で流通しているタブレットでは比較的お手頃
- TCL UIの独自機能の使い勝手の良さ
デメリット・注意点
- 筐体の剛性や質感が価格を考えてもチープ
- いくらなんでも割り切りすぎな付属品
- 貧弱な純正アクセサリ類とやる気のない展開
TAB 10 WIFIを一通り触った感想ですが、率直に言うと「値段なりだなぁ」って印象でした。
TAB 10 WIFI自体がエントリー帯のタブレットなので、SoC性能の低さや画面解像度がHDだったりするのはしょうがない点で妥協できます。
しかし、1万円半ばの価格設定とはいえパッと見で安そうに見える筐体の質感や握った際に生じる筐体の軋みがあるのはかなり残念なポイント。
しかも、TAB 10 WIFIをスマホのサブ用途に位置付けているからか、付属品も説明書やイジェクトピン以外は付属しない状態とシンプルすぎるのも割り切りが過ぎるかなぁと思います。せめてケーブルかACアダプターのいずれかを同梱していればいいのにね。
ちなみに価格帯で競合するLenovo Tab B10は、以前にリリースされていたTab M10のリネームモデルであると勘案しても充実している内容になっているので、相対的に見るとTAB 10 WIFIにとって厳しい戦いに感じます。
また、コスパの良さ以外にも重要になるのは販路の広さや広告で認知度を図る作戦ですが、TAB 10 WIFIはその点が弱いのも問題。純正のアクセサリー類すら揃ってないのは論外と言わざるを得ません。正直売る気ないでしょと言いたくなります。
ただし、TCL UIの独自機能は地味に便利で細かい部分の使い勝手は良かったので、その点はGOODでした。というかこれくらいしか褒めるべき点はないんですけどね。
以上の点より、TAB 10 WIFIは実売価格の1.5万円のタブレットとしては微妙な点が目立ってしまう製品でした。TCLさん、(というよりは代理店のFOXさんか)次にタブレットを出す時はライバルをもっと勉強してからリリースした方がいいですよ!