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iPhone SEとiPhone 12 miniってどっちを買えばいいの?使って比較した結果

iPhone SEとiPhone 12 miniのどっちが良いか

iPhone SEとiPhone 12 miniを比較しながら使って1週間が経ちました。価格を含めるとどっちがいいのか。判断を迷っている人の参考になれば幸いです。

iPhone SEとiPhone 12 miniってどっちがいいの?

iPhoneは3GSの頃から使っています。特に片手で操作できるモデルが好きで、4も4Sも5も5Sも初代SEも使ってきました。スルーしたのは5cくらい。

今回は私がメインスマホとして使っている2代目iPhone SEとiPhone 12 miniを比較してみました。大体1週間使ってみてどっちが良かったか。細かい性能の違いは以下をどうぞ。

製品情報 iPhone SE 第2世代(A13 Bionic) : iPhone 12 mini(A14 Bionic)
端末名 iPhone SE 第2世代 iPhone 12 mini
型番/別名 A2296 A2402
発売年 2020年4月 2020年11月
発売地域 海外:SIMフリー
日本:SIMフリー
日本:SIMフリー
メーカー・ブランド Apple Apple
対応バンド・周波数・ネットワーク iPhone SE 第2世代(A13 Bionic) : iPhone 12 mini(A14 Bionic)
3G UMTS/HSPA+/DC‑HSDPA:850 / 900 / 1700 / 2100 / 1900 / 2100
CDMA EV‑DO Rev. A:800 / 1900
UMTS/HSPA+/DC-HSDPA:850 / 900 / 1,700/2,100 / 1,900 / 2,100MHz
4G LTE FDD‑LTE:1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 11 / 12 / 13 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 32 / 66
TD‑LTE:34 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48
FDD LTE:1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 11 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 32 / 66 / 71
TD-LTE:34 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48
5G NR 非対応 Sub6:n1 / n2 / n3 / n5 / n7 / n8 / n12 / n20 / n25 / n28 / n38 / n40 / n41 / n66 / n71 / n77 / n78 / n79
Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac/ax 802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth バージョン:5.0
コーデック:非公表
バージョン:5.0
コーデック:非公表
SIMサイズ・スロット シングルスロット(Nano SIM×1) シングルスロット(Nano SIM)+eSIM
ネットワーク関連備考 eSIM対応 2回線同時待ち受け対応
本体仕様 iPhone SE 第2世代(A13 Bionic) : iPhone 12 mini(A14 Bionic)
ディスプレイ サイズ:4.7インチ
材質:液晶
画面占有率:非公表
形状:ノッチなし
最大リフレッシュレート:60Hz
最大タッチサンプリングレート:非公表
サイズ:5.4インチ
材質:有機EL
画面占有率:非公表
形状:ノッチ(台形)
最大リフレッシュレート:非公表
最大タッチサンプリングレート:非公表
Super Retina XDRディスプレイ
最大輝度625ニト(標準)
最大輝度1,200ニト(HDR)
解像度 解像度:1,334×750
画面比率:16:9
解像度:2,340×1,080
画面比率:19.5:9
画素密度 326ppi/高精細でドットの粗さは気にならない 476ppi/高精細でドットの粗さは気にならない
サイズ 高さ:138.4mm
横幅:67.3mm
厚さ:7.3mm
高さ:131.5mm
横幅:64.2mm
厚さ:7.4mm
重さ 148g 135g
本体色 ブラック系、ホワイト系、レッド系 プロダクトレッド、ブラック、ホワイト、ブルー、グリーン、パープル
システム仕様 iPhone SE 第2世代(A13 Bionic) : iPhone 12 mini(A14 Bionic)
OS iOS 13 iOS 14
CPU(SoC) A13 Bionic A14 Bionic
AnTuTuベンチマーク

総合スコア:498750点
GPUスコア:210378点

(AnTuTu v8実測値)

総合スコア601,449点
GPUスコア251,013点
(AnTuTu v8実機計測)

メモリ/保存容量 iPhone SE 第2世代(A13 Bionic) : iPhone 12 mini(A14 Bionic)
組み合わせ メモリ:3GB
容量:64GB/128GB/256GB
メモリ:4GB
容量:64GB / 128GB / 256GB
ストレージカード 非対応 非対応
カメラ iPhone SE 第2世代(A13 Bionic) : iPhone 12 mini(A14 Bionic)
背面カメラ シングルカメラ
①1,200万画素(メイン、f/1.8)
手ぶれ補正:光学式(メイン)
センサーサイズ:非公表
PXサイズ:非公表
デュアルカメラ
①1,200万画素(メイン、f/1.6)
②1,200万画素(超広角、120°、f/2.2)
AI:非公表
ナイトモード:対応
手ぶれ補正:光学式手ぶれ補正(広角)
センサーサイズ:非公表
PXサイズ:非公表
インカメラ ベゼル内蔵式インカメラ
画素数:700万画素(メイン、f/2.2)
手ぶれ補正:対応
センサーサイズ:非公表
PXサイズ:非公表
台形ノッチ式インカメラ
画素数:1,200万画素(メイン、f/2.2)
ビューティーAI:非公表
ポートレート:非公表
センサーサイズ:非公表
PXサイズ:非公表
機能仕様 iPhone SE 第2世代(A13 Bionic) : iPhone 12 mini(A14 Bionic)
GPS GPS、GLONASS、Galileo、QZSS GPS、GLONASS、BDS(BEIDOU)、GALILEO、QZSS
生体認証・ロック解除 指紋認証:対応
顔認証:非対応
指紋認証:非対応
顔認証:対応
センサー 赤外線センサー:非対応
加速度センサー:対応
近接センサー:対応
ジャイロセンサー:対応
電子コンパス:対応
光センサー:対応
赤外線センサー:非公表
加速度センサー:対応
近接センサー:対応
ジャイロセンサー:対応
電子コンパス:対応
光センサー:対応
その他:気圧計
防水/防塵・タフネス等級 防水/防塵:IP67
耐衝撃:非公表
防水/防塵:IP68
耐衝撃:非対応
イヤホンジャック なし なし
NFC NFC:対応
FeliCa/おサイフケータイ:対応
NFC:対応
FeliCa/おサイフケータイ:対応
その他機能 ステレオスピーカー搭載 マナーモード切り替えスイッチ搭載
デュアルスピーカー搭載
バッテリー iPhone SE 第2世代(A13 Bionic) : iPhone 12 mini(A14 Bionic)
バッテリー容量 非公表 非公表
充電 有線充電:18W
ワイヤレス充電:対応
有線充電:20W
ワイヤレス充電:15W(MagSafe)、7.5W(Qi)
逆充電:非公表
ポート Lightning Lightning
スペック表のソース iPhone SE 第2世代(A13 Bionic) : iPhone 12 mini(A14 Bionic)
参照元

【公式サイト】iPhone SE(第2世代)

【公式サイト】iPhone 12とiPhone 12 mini – Apple(日本)

スペック詳細記事 iPhone SE(第2世代)のスペック、対応バンド、価格、特徴まとめ! iPhone 12 / 12 mini / 12 Pro / 12 Pro Maxのスペックの違いを比較!

▼写真作例も載っているレビュー記事↓

iPhone SE(第2世代)のレビュー!スマホに疎い初心者から詳しい人までこれ買っとけば安心

iPhone 12 miniのレビュー。これぞ待ち望んだフラッグシップコンパクト

iPhone 12 mini、サイズは最高の片手iPhone

女性の友人から「手が小さいからそもそも小型スマホでも片手操作が厳しく、持ち運びにはカバンを使うのでむしろ大きくてもいい」と聞きました。

逆に男性はポッケにスマホを入れる事から片手操作の需要が大きい、という感覚は自分の中にもあります。動画やゲームを楽しむスマホは別として電話やニュースチェックやSNSなど基本的な操作は軽くて小さいスマホ、それをワンハンドで操りたい。

iPhone SEとiPhone 12 miniはそんな人にピッタリのスマホ。特にiPhone 12 miniのサイズ感は完璧。iPhone SEでも満足レベルですが、筐体がさらに小さく軽くなったのに画面サイズは大きいというのは100点と言っていい出来でした。

iPhone SEを片手で掴んだ画像
iPhone SE。4.7インチ。ホールド感良し
iPhone 12 miniを片手で掴んだ画像
iPhone 12 mini。5.4インチ。表示領域が広く楽々操作可能

ただやはりケースとバンカーリングはつけましょう。これをつける事で片手スマホは完全体になります。フリック入力とバンカーリングを発明した人にはノーベル賞をあげたい。

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処理性能の違いは体感できない

デジタル機器の頭脳に当たるCPU、それを色んな部品とまとめてパッケージ化したのがSoC。

SoCはiPhone SEはA13 Bionic、iPhone 12 miniはA14 Bionicと一世代進化。しかし日常使いの操作感という意味で違いは体感できません。どちらもサクサク動作します。iPhone SEのAnTuTuスコアは約50万点、iPhone 12 miniのAnTuTuスコアは約60万点。何をするにしても十分と言っていいでしょう。

SoCの世代が進めば単純な処理性能だけでなく色々な部分で出来る事と出来ない事が変わったりもします。一例としてOSアップデートの配信足切りは基本的にSoCで決まるので、一世代前のSoCだと一世代早くiOSアップデートが止まる可能性は高いです。ただそれは5年後とかの話。

RAM(メモリ)の容量はiPhone SEが3GBに対しiPhone 12 miniは4GB。メモリは作業台なので多い方が普段の作業が遅くなりづらいです。

ただiPhoneに関してはAndroidと仕組みが違いますし、同機種でメモリ容量が違う事もないのであまり気にしなくて大丈夫。どちらもサクサク動きます。Androidではメモリ3GBの機種はおすすめしませんが。

明るくて見やすい有機ELのiPhone 12 mini

iPhone SEは液晶。iPhone 12 miniは有機EL。スペック上の標準輝度は変わっていませんが明るさには大きな違いがありました。

▼パッと見ると似たような明るさですが↓

iPhone 12 mini・iPhone SEの画面の明るさ中くらい
左がiPhone SE、右がiPhone 12 mini。パッと見似たような明るさ

▼実はこれ、画面の明るさはiPhone SEがMAXなのに対しiPhone 12 miniは50%程度です↓

iPhone 12 mini・iPhone SEの画面の明るさバー
iPhone SEは画面の明るさMAX、12 minは中くらい

▼iPhone 12 miniを明るさ100%にするとこれだけ違う↓

iPhone 12 mini・iPhone SEの画面の明るさ最大
左がiPhone SE、右がiPhone 12 mini

▼iPhone 12 Pro Maxも同じくらい明るいですね↓

iPhone 12 mini・iPhone SE・iPhone 12 Pro Maxの画面の明るさ
右にiPhone 12 Pro Maxを追加。有機ELモデルの明るさが際立つ

▼明るさをどちらも最低にしてみました。左のiPhone SEはほとんどアプリが見えない、iPhone 12 miniはうっすらコンテンツが確認できます↓

iPhone 12 mini・iPhone SEの画面の明るさ最低
明るさ最低。右のiPhone 12 miniはわずかながら画面が確認できる

動画とゲームでは5.4インチの恩恵を受けられず

iPhone SEは4.7インチ1,334×750で16:9。iPhone 12 miniは5.4インチ2,340×1,080で19.5:9。

iPhone 12 miniのディスプレイは縦に長く横が狭い。これはSNSやブラウジングなど縦スクロールのコンテンツの表示領域に関しては大きくなるのでとても良いです。

しかし横画面で楽しむコンテンツは縦横が入れ替わります。幅が狭いスマホという事は横にすると上下が短くなる=表示領域が狭くなり、両端がクロップされて黒帯になってしまいます(横いっぱいに写そうとすると上下が画面外にはみ出る)。

▼YouTubeはほとんどの動画がフルHDや4Kなどの16:9。表示領域はiPhone SEと変わりません。画面サイズが大きくなった=動画も大画面で楽しめる!わけではないです↓

iPhone SEとiPhone 12 miniのYoutube再生時の比較
上がiPhone 12 mini、下がiPhone SE

21:9とかメジャーな比率であれば、横幅が狭いのは同じでもNetflixなんかのコンテンツ比率とピッタリですしアプリも黒帯が出ないよう対応していたりするのですが、19.5:9では主にYouTubeを横画面にした時の表示においてプラスにはなりません。

ゲームについてはアプリによってはマイナスな部分もあります。上下が短くなるとはどういう事か。

▼以下はPUBGモバイルで同じ場所にエイムを合わせスクリーンショットを撮ったところ。iPhone SEでは下部のキャラクター表示範囲・上部の風船共に広く写っていますが↓

iPhone SEのPUBGプレイ画面
iPhone SE。16:9画面だとこんな視野

▼iPhone 12 miniだとこの通り。縦長スマホ=横幅が狭い=横にした時の上下が狭い↓

iPhone 12 miniのPUBGプレイ画面
iPhone 12 mini。上下の視野が狭い

ちなみに両機種ともに最近流行りの高リフレッシュレートに非対応。リフレッシュレートとは画面表示のスピードの事で、世のほとんどのスマホは60Hzというスペック。これが90Hzとか120Hzとかもっと高い数値のスマホはよりヌルヌル動きます。

高リフレッシュレートはアプリ側が対応していればアプリ起動時も恩恵が受けられますが、そもそも片手サイズのスマホでは画面サイズが大きくない事もあって普段使いでは60Hzのディスプレイで十分です。これはマイナス点とは思えませんでした。

合わせてお伝えしたいのは、そもそも片手スマホという時点で動画やゲームとは相性が良いわけではないのでこれはもういくらスペックが良くても(仮に90Hzディスプレイで16:9の画面だったとしても)迫力ある映像美を楽しみたいなら大画面スマホを用意しようとしか言えません。小型スマホの限界。

電池持ちは大して変わらない

バッテリー容量はAppleは公表していませんが、iPhone 12 miniはiPhone SEよりも筐体サイズが小さいので電池容量は同等以下と言っていいでしょう。またどちらもQiのワイヤレス充電に対応ですが、新商品のMagSafe充電器は12 miniのみ対応です。

MagSafe充電器のレビュー!使ったら「あれ、これマジで便利じゃん」ってなった

朝に家を出る、道中にポケモンGO、電車内で動画、たまにニュースチェックやSNSチェック、帰りの道も似たような事をする、こんな使い方で家に着く頃には残り30%くらい。

LINEとApple PayのSuicaは移行していないので利用していませんがそれでも20%を割る事はないでしょう。体感的にはiPhone SEと変わった感じはしませんでした。Androidスマホに比べると半分~2/3くらいの電池持ち。

どんなに大容量のスマホでもモバイルバッテリーを手持ちアイテムから外す事はないので私のライフスタイルでは問題ありませんでした。信頼できるモバイルバッテリーは一つ持っておく事をおすすめします。Ankerとか。

超広角カメラは最高

iPhone SEに比べて大きく変わったのがカメラ。通常の広角カメラに超広角レンズが追加されデュアルカメラに。広角カメラの単純画質は違いがわかりませんでしたが、風景写真や旅行時の景色+人物というシーンで超広角カメラは重宝するでしょう。

iPhone SEのカメラ
iPhone SEの画角はこんなもの
iPhone 12 miniのカメラ
0.5倍。iPhone 12 miniの超広角カメラは同じ場所からでも広く撮れる

超広角カメラはハードウェアを搭載していない限りどうにもならないのでこれは嬉しい進化点。むしろカメラを起動したらデフォルトで超広角レンズを採用してくれる設定が欲しい。ズームが必要なら指でズームインするので。

一方でiPhone 12 miniは上位のProつきモデルに搭載されている光学ズームレンズ、つまり望遠ズームは非対応。ただ望遠は直接被写体に寄れば済む話であり、なんならデジタルズームでも問題ない場合がほとんど。ねこなんかは逃げない範囲に近づけば事足ります。

ちなみに画質の違いがわからなかったというのは昼間の話で、夜間についてはナイトモードが搭載された事により明るく写るようになっています。

丈夫になったiPhone 12シリーズ

iPhone SEはIP67、iPhone 12 miniはIP68。前半の6は防塵性能を表すもので後半の7とか8が防水性能。8は7よりも強いので防水性能は12 miniの方が上です(ただし防水性能の6は試験方式が違うので一概に弱いとは言えない)。

合わせてiPhone 12 miniはセラミックシールドを採用しており、耐落下性能は4倍に向上しているとの事。

防水等級が多少上がってもそれによって10万円近いスマホを積極的に水中に持ち込むユーザは多くはないでしょう。しかし軽量化され耐久力がアップしていれば落としてしまった時に致命傷になる可能性が減ります。

私は落下試験をしたわけではありませんが、スマホを落とすというのはそれくらい一般的な問題で堅牢性が上がったというのはスマホの評価ポイントとして大きいプラスですね。

ただしつこいようですがケースとバンカーリングはつける事をおすすめします。

顔認証のFace ID、使い勝手が悪かった

実はFace IDのiPhoneを使うのは初めてでした。大画面はAndroid、片手スマホは小型iPhoneと使い分けていたので。

iPhone SEは指紋認証のTouch ID。iPhone 12 miniは顔認証のFace ID。これは個人的にはTouch IDの圧勝でした。

そもそもスマホを使う時に手を使わない事はない(据置きタブレットなら手を使わずロック解除して声で操作などは考えられる)ので、指というポインティングデバイスでそのまま認証できるのはシームレスで合理的なんですよね。触るだけでOK。

これがFace IDだと「1.電源ボタンを押してスリープ解除」「2.iPhoneを目の前に持ってくる」「3.下から上にスライドしてロック解除」の3ステップが必要になります。アプリ購入時は「認証+サイドボタンダブルクリック」。

iPhone SEとiPhone 12 miniのアプリ決済時の認証の違い
アプリ購入時。右がiPhone 12 mini。顔認証+ダブルクリック

「設定」「画面表示と明るさ」から「手前に傾けてスリープ解除」をオンにするとiPhoneを持ち上げただけでロック画面に行けるので2ステップに減らす事ができますが、Androidなら「1.目の前に持ってくる」だけで解除できる機種はたくさんあります。

しかしiPhoneのFace IDではそれはできません。Touch IDは言ってしまえば「持つ」だけでロック解除されるので、顔認証はどうしようもなく不便でした。ロック解除自体も画面の最下部からなぞる必要があり、少し上からやると通知領域にアクセスしてしまう。

今回電子マネーでの決済は試しませんでしたがいちいちこれが必要というのは個人的にはストレスポイント。一応マスクを着けていても鼻さえ出していれば認証はできました。しかしコロナ禍に関係なく微妙。

ただしVTuberにはなれる

一応Face ID搭載のiPhoneのメリットとしてVTuberアプリが使える事が挙げられます。Face IDはTrueDepthという技術によって実現しており、これはモーショントラッキングに使うセンサー群の事。Face IDもこの技術で精度を向上させています。

iPhone 12 miniならこの技術を活用したアプリが利用可能。私が試したのはKoigaoです。精度はさすがに高く、顔の角度はもちろん口の開き加減やウィンクも判別できるくらい。

アプリの詳細はここでは解説しませんが、とりあえずiPhone 12 miniのハードウェアならこんな事もできるよという違いでした。Face ID対応iPhoneならこれ系のアプリが使えます。

恋顔 Koigaoの起動画面
Koigao。PCでもクライアントアプリのインストールが必要

5G対応はまだどうでもいい

5G NRは4G LTEよりも通信速度が速いです。5Gには「Sub-6(さぶろく)」と「ミリ波(みりは)」の2種の電波があり、iPhone 12 miniでは前者のSub-6に対応しています(アメリカ版のiPhoneはミリ波にも対応)。

「iPhone 12 miniの方がネットが速くて快適なのね」と思うかもしれませんが現状ではエリアが狭くて使い物になりません。わざわざ探してすら繋がるかわからない。アンテナに5Gと書かれていても中身は4Gという場合も。

電波の特性としていわゆるプラチナバンドよりも届きづらいので、現状の4Gのように常時接続できるようなエリア構築にはまだまだ時間がかかります。

そしてオンにすると電池消費も激しいそうです。仮に常時接続できたとしても5Gでなければ楽しめないコンテンツが出てこない限りむしろオフ推奨です。

ソフトバンクはドラえもんを起用して未来感ある技術がもう体験できる的なCMを流していますが、現状では繋がりませんし繋がったとしてできる事はスピードテストだけです。

もしiPhone 12 miniを選ぶ理由に5G対応を挙げている方は「いち早く5Gの電波を体験したい」という欲求がなければ全く気にしなくて大丈夫だと言っておきます。

5Gは速いだけでなく色々なメリットがありますが、通信会社も含めまだ肝心の「何ができるか」を提案できていません。iPhoneはAndroidに比べて高く売れるので、2~3年後くらいに5Gならではのコンテンツが出てきたら売って新iPhoneに乗り換えても間に合います。

総評

以下はiPhone 12 miniを基準にし、各項目を100点としながらiPhone SEと比較した評価です。

10点差の項目は「ほんのわずかの差もしくはスペック上の違いはあるけど現状では体感できない差」であり、20点差の項目は「実際に確かな違いが感じられる差」と考えて下さい。

比較項目 iPhone SE iPhone 12 mini
端末サイズ・重量 90点 100点
ディスプレイ 80点 100点
処理性能 90点 100点
電池持ち 100点 100点
カメラ 80点 100点
堅牢性 80点 100点
認証方式 150点 100点
通信 90点 100点
合計点 760点 800点
価格 64GB:49,280円
128GB:54,780円
256GB:66,880円
64GB:82,280円
128GB:87,780円
256GB:99,880円

総合評価でiPhone 12 miniが勝るのは間違い無いですが、ポイントは二つ。全モデルで33,000円の価格差をどう考えるか、そして指紋認証と顔認証の違いをどれだけ気にするか。

Face IDがTouch IDの完全な上位互換であればiPhone 12 miniを選んでいたでしょう。しかし現実には賛否がある機能であり、150点と大きな差をつけている事からもわかると思いますが私は指紋認証派でした。

カバンに入れて両手で使うiPhone 12 Pro Maxだったらまた感想も違ったかもしれません。左手で出す→iPhoneを見る→右手でスライドしてロック解除→同じスタイルのまま操作を続ける。想像できます。両手で使うスマホならそのわずかな作業時間を当然のものとして受け入れられるかもしれません。

しかしポッケから出したその手でシームレスに操作が出来る片手iPhoneにおいて「画面を見据えて下から上へのスワイプ操作」という一連の流れは、私にとってユーザ体験を損なうと言っていいものでした。

ホームボタンの利便性は他の進化点+価格差を覆しはしませんでした。33,000円はもう5,000円出せば無印iPadが買えるほどの価格差です。ユーザとしては価格を考慮しない判定はできないので私はiPhone SEを選びました。

iPad(第8世代)のレビュー!一番安い32GBモデルを購入した理由

iPhone SEはドコモ・au・ソフトバンクだけでなく格安SIM会社で安く買えるのもメリット。

通信速度が少し落ちてもいいからとにかく安くしたいならBIGLOBEモバイルかIIJmio、安くしたいけど通信速度は落としたくないならワイモバイルかUQモバイル。

安いは正義。指紋認証のホームボタンが好き。そんな人はiPhone SEがおすすめ。

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容量で迷っている方はiPhone SE(第2世代)ってどうなの?64GB・128GB・256GBでおすすめの容量も参考にどうぞ。

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