MediaTek「Dimensity 920」「Dimensity 810」発表!120Hz画面や5Gに対応したミドルレンジSoC
MediaTekが新SoCのDimensity 920、Dimensity 810を発表!120Hzのリフレッシュレートや5Gに対応したミドルレンジSoCの新型が登場ですよ!
Dimensity 920の特徴
Dimensity 920の特徴は以下の通り!
Dimensity 920のハイライト
- ミドルレンジクラスのスペック
- MediaTek Smart Adaptive Display対応
- MediaTek HyperEngine 3.0対応
Dimensity 920は高性能コアに2020年発表のハイエンド帯に位置するCortex-A78(2.5GHz)、高効率コアに2017年発表のCortex-A55 (2.0GHz)の組み合わせ。
構成自体はDimensity 900と同じですが、高性能コアのクロック周波数がDimensity 900の2.4GHzから2.5GHzへと微増。少しですが性能は向上しているのではないかと推測されます。
GPUには2020年に発表されたGPUのMali-G68 MC4を採用。Mali-G68はMali-G78の最大コア数を削ったモデルですので、シングルコアでは同じくらいの性能ですがマルチコアでの性能は劣るものと思われます。
公式サイトによると、Dimensity 920はDimensity 900からゲーミング性能が9%ほど向上しているとのこと。
また、デバイスメーカーはLPDDR5とUFS 3.1、LPDDR4XメモリとUFS 2.2の組み合わせのいずれかを選択することができるので、メーカーや端末の立ち位置、端末の価格に基づいてスマートフォンのデザインを差別化ができるとのこと。
わざわざプラットフォームの再設計を必要とせず、設計上の課題を取り除き、市場投入までの時間を短縮することなく柔軟な端末プランを提供できるクラスで唯一のチップとのことですので、端末のコストカットにも繋がるのではないでしょうか!
また、Dimensity 920はMediaTek Smart Adaptive Displayに対応。ゲーム中は高リフレッシュモードに、スタンバイ中やあまり画面切り替えの機会が必要ない場合はリフレッシュレートを落としたりと賢く調整してくれます。
最大で120HzのフルHD+解像度のディスプレイにも対応しているので、MediaTek Smart Adaptive Displayが活用してくれる場面は多そうです。
Dimensity 920はMediaTek HyperEngine 3.0にも対応。ゲームを快適に遊ぶサポートをしてくれるHyperEngineは3.0になり、5G時代に向けて更なる進化を遂げています。
Dimensity 810の特徴
Dimensity 810の特徴は以下の通り!
Dimensity 810のハイライト
- ミドルレンジクラスのスペック
- 120HzフルHD+解像度のディスプレイに対応
- MediaTek HyperEngine 2.0対応
- カメラ性能は落とされている
Dimensity 810は高性能コアに2018年発表の高性能帯に位置するCortex-A76(2.4GHz)、高効率コアに2017年発表のCortex-A55 の組み合わせ。
構成自体はDimensity 800シリーズと同じですが、高性能コアのクロック周波数が発表済みのDimensity 800とDimensity 820の間に位置付けしています。
GPUには2019年に発表されたミドル向けのGPUのMali-G57 MC2を採用。この点もDimensity 800シリーズと同じですが、コア数はシリーズ内でも一番少ない2コアとなっているので、グラフィック性能は発表時点でのシリーズ内では一番低いものと思われます。
また、メモリとストレージはLPDDR4XメモリとUFS 2.2が設定されています。
Dimensity 810は最大で120HzのフルHD+解像度のディスプレイにも対応しているので、かなり快適な操作がや映像体験ができそう!
Dimensity 810はMediaTek HyperEngine 2.0に対応。登場時点で最新の3.0ではありませんが、快適なゲーム体験に最適化されているはずです!
Dimensity 810のサポートしているカメラはシングルが最大6,400万画素、デュアルが1,600万画素+1,600万画素になっています。ただ、Dimensity 820やDimensity 800など他のDimensity 800シリーズの構成では発表段階ではありますが、一番下に設定されています。
Dimensity 920は高機能化、Dimensity 810は立ち位置が微妙
Dimensity 920とDimensity 810は2021年第3四半期に搭載機種が登場予定。
今回発表されたSoC2種類の内、Dimensity 920はCPUの高クロック化やSmart Adaptive Display、HyperEngine 3.0など順当に高機能化を実現しています。
しかし、Dimensity 810はCPU性能こそナンバリング通りの位置付けではあるものの、なぜかGPUコアが一番削られた上にカメラ画質に関しても落とされているなど不自然に性能がカットされているなといった印象を受けました。
とはいえ、2021年も半ばを過ぎ、5G対応の端末がかなり揃ってきているので、SoCが増えることによる5G端末のバリエーション増加は素直に喜ばしいところですね。
特にDimensity 920は格安なゲーミング用途にも耐えうるスマホの実現に一役買いそうですね。楽しみ!
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