Lenovo YOGA Tab 11のレビュー!独特なスタイルが使いやすいプレミアムなミドルタブレット!
Lenovoの「YOGA Tab 11」を購入!シリンダー形状のボディを備えた独自色溢れるタブレットの最新版が登場。実機が届いたのでレビューをお届けします。
今回レビューするYOGA Tab 11は日本版となります!海外発売モデルと仕様が異なる可能性がありますのでご注意ください。
良かった点
- Helio G90T搭載により、前モデルよりも大幅に性能がアップ。
- キックスタンドを用いたスタイルが便利
- タブレットにしては上出来なスピーカー
注意点
- シリンダー部分がかさばるため、カバンに忍ばせるには向いていない
- 顔認証機能が使い物にならない
目次をクリックすると各項目へ移動します
YOGA Tab 11のレビュー
▼YOGA Tab 11のカラーリングはストームグレイと名付けられたグラファイト系のもの。背面はファブリックとのツートンカラーでかなり特徴的です。「YOGA」ロゴ部分がキチンと切り抜かれてるのも個人的に気に入っているポイントです。↓
パッと見では金属製ボディと思っていましたが、触った感じはプラスチック製ボディのようです。
▼サイズ感ですが、ディスプレイもイマドキの狭めのベゼルになっているので、11インチのタブレットですが、一昔前の10インチ弱サイズよりも少し小さめに仕上がっていて思ったより圧迫感は感じなかったですね。↓
▼YOGA Tab 11の背面カメラはよくある出っ張り式。普通のタブレットと比べるとシリンダー部分の突起やキックスタンドのお陰でカメラが邪魔になる場面は少なかったです。↓
▼YOGA Tabシリーズの伝統とも言えるシリンダー型の部分はもちろん健在。↓
YOGA Tab 11のキックスタンドはYOGA Tab 3までとは違い、スタンド部分は鉄棒でグルっと形取ったデザインへと変更。設置部分はゴムが取り付けられているので、キズつきの心配も軽減されています!
▼何より進化したなと思ったのが、キックスタンドが無段階調整式になったこと。それにより、前以上に自分が好きなスタイルで置いて使うことが可能になりました。↓
キックスタンドを使って設置して使った際でもよっぽど変な角度からタップしたり強い力で押し込んだりしない限りは角度が維持できているので、スタンドもヤワな作りではなさそう。
▼写真のように置けばタイピングがしやすいスタイル(チルトスタイル)にもできます。↓
▼キックスタンドを最大まで回転させるとハングスタイルへと変化可能。↓
手で掴んで持ち運ぶほかに、キックスタンドを用いてひっかけて吊るす使い方が可能。活用方法としては、料理の時にレシピを表示させておき、いつでも眺められる様な使い方が便利だと思います。
YOGA Tab 11は以上のようなスタイルを使い分けることができるので、使用者の発想次第で使い道は無限大。
ただし、独特なシリンダー部分はカバンなどに入れて持ち運ぶ際には出っ張りが少し邪魔になりそう。まぁ持ち運びの利便性に関してはYOGA Tab 11の製品コンセプトと相反する部分もあるので、その点に関しては弱点とは言い難いですね。
頻繁にカバンに放り込んで持ち歩く場合は、Lenovo製だとTabシリーズに任せるって感じで考えた方がいいかもしれないです!
▼ボタン類は左側に集中しています。スピーカーは左右と下側に配置とかなり分散されている印象を受けました。↓
付属品・同梱物
- 充電器(20W・日本のコンセント対応)
- 充電ケーブル(USB Type-C)
- 説明書
- MicroSDスロット用ピン
▼付属品は充電器、充電ケーブル、説明書類、MicroSDスロット用ピン。充電器の形状は日本のコンセントに適合しています。↓
YOGA Tab 11の保護フィルムはPDA工房さんからリリース済み!様々なフィルムタイプがあるのでおすすめ!
500円以上のご購入時に適用すると100円オフ!
YOGA Tab 11の処理性能・実機ベンチマークスコア
YOGA Tab 11のSoCはHelio G90Tです。端末の処理性能を数値化するベンチマークをチェックしてみましょう。
▼YOGA Tab 11の実機でAnTuTu(Ver9)を測定しました!総合スコアは292653、GPUスコアは76647です!↓
▼以下は現在市場で主流となっている各性能帯の参考スコアです。現時点で本端末の性能がどのランクに相当するか確認が出来ます!↓
AnTuTuスコア | 動作・操作感 |
---|---|
総合スコア:約150万点以上 GPUスコア:約60万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約100万点〜150万点 GPUスコア:約35万点〜60万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約50万点〜100万点 GPUスコア:約15万点〜35万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約25万点〜50万点 GPUスコア:約5万点〜15万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約25万点以下 GPUスコア:約5万点以下 | サブ端末向き |
スマホの実機AnTuTuベンチマークスコアまとめ
▼その他、Geekbench 5、PCMark、3DMarkでのスコアは以下の通り!↓
▼ストレージ速度は読み込みが508.5MB/s、書き込みが280.3MB/s。これくらいのアクセス速度があれば十分満足できるはず。↓
YOGA Tab 11の機能・仕様の検証結果
以下はYOGA Tab 11の主な機能・仕様です。
通知ランプ | ✕ |
指紋認証 | ✕ |
顔認証 | ○:解除に約3秒ほど掛かる |
ツインアプリ (デュアルアプリ) |
✕ |
PCモード | ○ |
外部映像出力 | HDMIポートへの出力:✕ |
戻るボタン入れ替え | ✕ |
ジェスチャー操作 | ○ |
クイックランチャー | ✕ |
ゲームモード | ✕ |
冷却システム | ✕ |
MicroSD 内部ストレージ化 |
○ |
Photoshop Camera | ✕ |
PUBGモバイル グラフィック設定 フレームレート設定 |
スムーズ設定時→【スムーズ】+【ウルトラ】 最高クオリティ&フレーム設定→【HD】+【高】 |
スピーカー | クアッド |
イコライザー | ○:設定内のDolby Atmosにて3パターンから選択可能 |
Bluetoothコーデック | SBC:○ AAC:○ aptX:○ aptX HD:○ LDAC:○ aptX Adaptive:✕ aptX TWS:✕ aptX TWS+:✕ ※開発者オプション上の一覧の結果です。お手持ちの機器での接続を保証するものではありません |
DRMコンテンツ | Widevine:L1 Amazonプライムビデオ:HD画質で再生を確認 Netflix:FHD画質で再生を確認 |
高リフレッシュレート | ✕ |
表示モード | ダークモード、ブルーライトカット |
画質調整 | 「カラーモード」から柔軟に設定可能 |
備考 | – |
YOGA Tab 11の実機を触って気づいた事
YOGA Tab 11の実機を触って気づいたソフトウェア・ハードウェアの特徴を書いていきます。詳細スペックや特徴は以下で紹介しています。
製品情報 | |
---|---|
端末名 | Yoga Tab 11 |
型番/別名 | ZA8W0074JP ZA8W0057JP |
発売年 | 2021年7月 |
発売地域 | 日本:Wi-Fi |
メーカー・ブランド | Lenovo |
備考 | YOGA Tabシリーズ 上位版:Yoga Tab 13 通常版:Yoga Tab 11 Wi-Fi限定モデル |
対応バンド・周波数・ネットワーク | |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac 2.4Ghz / 5Ghz |
Bluetooth | バージョン:5.0 コーデック:非公表 |
本体仕様 | |
ディスプレイ | サイズ:11インチ 材質:液晶 画面占有率:非公表 形状:ノッチなし |
解像度 | 解像度:2,000×1,200(FHD+) |
画素密度 | 212ppi/ドットの粗さが気になるかも |
サイズ | 長辺:256.8mm 短辺:169mm 厚さ:7.9-23mm |
重さ | 約650g |
本体色 | ブラック系 |
システム仕様 | |
OS | Android 11 |
CPU(SoC) | MediaTek Helio G90T |
AnTuTuベンチマーク | 総合スコア292653点 |
メモリ/保存容量 | |
組み合わせ | メモリ4GB+容量128GB メモリ8GB+容量256GB |
ストレージカード | MicroSDカード対応(最大512GB) |
カメラ | |
背面カメラ | シングルカメラ 画素数:800万画素 フォーカス方式:AF/FF |
インカメラ | ベゼル内蔵式インカメラ 画素数:8MP |
機能仕様 | |
GPS | 非公表 |
生体認証・ロック解除 | 指紋認証:非対応 顔認証:対応 |
センサー | 赤外線センサー:非公表 加速度センサー:対応 近接センサー:非公表 ジャイロセンサー:対応 電子コンパス:非公表 光センサー:対応 その他:TOFセンサー |
防水/防塵・タフネス等級 | 防水/防塵:非公表 耐衝撃:非対応 |
イヤホンジャック | なし |
NFC | NFC:非対応 FeliCa/おサイフケータイ:非対応 |
その他機能 | JBLクアッドスピーカー搭載 |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 7500mAh |
充電 | 有線充電:20W(12V/1.67A、10V/2A)対応 ワイヤレス充電:非対応 逆充電:非公表 |
ポート | USB Type-C |
スペック表のソース | |
参照元 | 【公式サイト】YOGA Tab 11 – lenovo.com |
タブレットでは高めの処理性能。普段使いでは困らない!
YOGA Tab 11は上で記載したようにSoCにHelio G90Tを搭載。
上位モデルのYOGA Tab 13がハイエンドなSnapdragon 870を搭載している関係でショボく見えがちですが、処理性能的にはミドルレンジの中位〜上位のSnapdragon 765GやDimensity 700に匹敵します。
原神などの超重量級ゲームを快適に遊ぶのは厳しいですが、ちょっとゲームを遊ぶ程度ではバリバリ活躍してくれます。
今回レビューしているのはメモリ4GBの下位モデルですが、普段使いでは特に動作がモタつくこともなく快適に使えました。(動画鑑賞やウェブで調べ物、簡単にゲームなどのライトな使い方がメインなのもあるかもですが)
ですが、メモリ4GBは2021年のミドルレンジでは少し少なめではありますので、色々とアプリを同時に立ち上げておきたい方や長く使っていきたい方は少しでも余裕のあるメモリ8GBモデルの購入をオススメします!
顔認証機能は使い物にならない
YOGA Tab 11は生体認証に顔認証方式を採用しているんですが、認証の精度がとにかく悪いの一言。
認証速度は遅めなんですが、そもそも顔の登録の時点で他の機種なら登録できる距離や明るさでも「記録に失敗しました。後から後から再試行してください。」と表示が出て登録できない始末。
残念なことに指紋認証には対応していないので、生体認証を用いた快適なロック解除がほぼできないのが事実。この点はアップデートで修正対応して欲しいなぁと感じました!
生産性モード搭載。簡易的だがPCモード気分を味わえる
▼Lenovo Yoga Tab 11にはLenovoやNEC製タブレットでお馴染みとなった生産性モードを搭載。↓
▼生産性モードは起動するとタスクバーが下に表示され、アプリの切り替えなどが容易になる機能で、いわゆる簡易PCモードみたいな感じ。↓
▼生産性モードはLenovo Tab P10に搭載されていた以前のものから進化。設定でキーボードを接続すると自動的に切り替わるようにもでき、キーボードと入力方法へのショートカットも追加されました。↓
ただし、調べてみるとLenovo Tab P11 Proのようなタスクバーにアプリを固定したり、ウィンドウの大きさを変更したりと凝った事はできないようなので、YOGA Tab 11の生産性モードは簡易版なのかもしれません。
製品としてのリリースはYOGA Tab 11の方が後ですが、この辺の違いは製品のコンセプトの違いなのか、偶然なのかは残念ながら不明です。
あと、生産性モードの表記揺れも地味ながら気になるポイント。生産性モードの設定内では作業モード呼称になっていたりとブレッブレです。
▼言語を英語にするとProductivity Modeと表記されています。Productivityは翻訳すると生産性となっているので、正式な表記としては生産性モードが正しいようです。↓
Lenovo Tabの兄弟機であるNECのLAVIE Tabでは名称がプロダクティビティモードとなっているようなので、Lenovoタブレットも表記を合わせたらいいのになぁと思わなくもないような…
Amazonプライムビデオも高画質再生が可能に!
2021/12/29追記した項目です
YOGA Tab 11は発売当初よりWidevineがL1であり、Netflixでの高画質再生が可能でしたが、Amazonプライムビデオは高画質での再生は不可になっていました。
しかし、後日に確認してみると無事に高画質での再生が可能になっていたので、恐らくレビュー後にホワイトリストに並んだものと思われます。これで安心して動画配信サービスも高画質で楽しめますね!
タブレット本体のスピーカーとしては上出来
YOGA Tab 11にはJBLのスピーカーが4機搭載されており、Dolby Atmosにも対応。サウンド面でも抜かりがないことをアピールしています。
実際に聴いてみたところ、Dolbyをオフにした状態でもある程度の迫力が表現できており、タブレット本体のスピーカーにしては上出来のレベルに仕上がっていました。
▼Dolbyをオンにするには設定内の「音」もしくはクイック設定パネルからアクセスしましょう。↓
▼ただし、プリセットの3種類から選ぶ方式になっており、以前のLenovoタブレットのような詳細なイコライザー設定はできないのは注意が必要です。↓
デフォルトでは「ダイナミック」ですが、音楽や動画再生の際でも基本的に「ダイナミック」をオンにしたままでも構わないと私は思いました。設定を変更するかは聴いてみてからの好みでどうぞ!
YOGA Tab 11のカメラ・写真・動画
構成・画素数 | 8MP(メイン) |
撮影モード | ビデオ、写真、ポートレート |
ズーム | デジタル。2倍にワンタップ切り替え可で以降はピンチ操作で最大6倍まで対応 |
シャッター音の消音 | ✕ |
マニュアルの設定幅 | 露出:-2〜+2 |
動画解像度 | 480P、720P、1080P |
カメラの感想
- 昼間:見れなくはない
- 屋内:白飛びやノイズで微妙
- ポートレート:背景のボケはいいが、使い勝手は微妙
昼間に撮影した屋外写真:見れなくはない
▼以下はYOGA Tab 11実機で昼間の屋外で撮影した写真。見れなくはないレベルの写真に仕上がっています。↓
屋内で撮影:白飛びやノイズで微妙
▼屋内での撮影も行ってみました。白飛びが目立つほか、ノイジーな部分が多々感じられ、写真写りの観点からはすごく微妙。↓
ポートレート:背景のボケはいいが、使い勝手は微妙
▼ポートレートモードがあったので撮影。いい感じには撮れていますが、対象物へはかなり近寄らないと背景がボヤけてくれない上、ボケ強度を上げても劇的な変化は見られなかったので、常用はしかねるかなぁって印象です。↓
まとめ
YOGA Tab 11を一言で言うと『ゲテモノタブレットのように見えるが、実際に使うと超便利』なYOGA Tabのコンセプトをしっかりと引き継いだモデル。
LenovoのAndroidタブレットの中でYOGA Tabシリーズは質感の高いプレミアムモデルでもあります。
しかし、YOGA Tab 3からYOGA Smart Tabまで二代続けてのエントリークラス(YOGA Tab 3にはミドルレンジのProやPlusモデルもありましたが通常モデルと比べるとあまり流通していない)で「便利なんだけど性能面がなぁ…」となっていたシリーズでした。
そんな中、YOGA Tab 13やYOGA Tab 11の登場で質感もさることながら性能面でも向上が図られ、名実ともにプレミアムモデルへと返り咲きました。
YOGA Tab 13のようにハイエンドなSnapdragon 870やHDMI端子などの目玉要素がオミットされているのは少し残念ではあるものの、4万円とミドルレンジタブレットとしては比較的手が出しやすい価格設定になっているのは魅力的。
顔認証が使い物にならないのは痛手ではありますが、使ってみると便利さが分かるのがYOGA Tabの魅力。YOGA Tabが初めての方は変な見た目で食わず嫌いしないで是非とも使ってみてください!おウチ時間の貴重な相棒になってくれるかもしれませんよ!
2021/12/29追記:発売から少し経ってはいますが、Amazonプライムビデオも高画質再生が可能になったことにより、動画再生用タブレットとしての使い勝手も向上している点も見逃せません。