WF-1000XM4のレビュー!Sony初のLDAC対応ノイキャン付きワイヤレスイヤホンを試す
満を持して発表となったSony初のLDAC対応ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」をひと足お先にお借りできたのでレビューをお届けします!
商品貸出:ソニーマーケティング株式会社
良かった点
- コンパクトなケース
- 遮音性が高く付け心地の良いイヤーピース
- ハイレゾ音質も楽しめるLDAC対応
- ノイキャンの品質
- 通話品質の高さ
- 電池持ち
注意点
- Bluetoothイヤホンとしては大型
- 細かい設定を行うにはアプリが必須
- iPhoneではLDACが使えない
- ウレタンフォームのイヤーピースに慣れてないと耳が痛くなる
WF-1000XM4のレビュー
WF-1000XM4は大ヒットしたWF-1000XM3の後継モデルなんですが、フルモデルチェンジだけありガラッと見た目も変わってます。
▼今回はブラックをお借りしたんですが、質感は珪藻土みたいな感じでさらっとしてます。とってもお上品。ただ、ケースもイヤホンも油脂の付着が結構目立つので、そこが気になるならプラチナシルバーにしたほうが良いかも。↓
▼WF-1000XM3から大幅に小型化されたケースはポケットに入れやすくなってますが素材的に擦れると傷が目立ちそうだなーって印象です。今回は借り物なので耐久性はまだなんとも言えないんですが、個人的に購入予定なので使い込みながら追記してこうかと思います。↓
▼蓋をパカッと開けるとイヤホンが出てきました。僕は指がぶっといんでこういったイヤホンは取り出しずらいのがデフォなんですが、WF-1000XM4はかなり摘みやすくて取り出しやすいです。↓
▼形状はどんぐり型でマイク部分は別パーツ構成で主張感があります。存在感があってこのデザイン好きです。WF-1000XM3と比べて小型化されてますが、それでもイヤホンとしては少し大きめの部類です。↓
付属品・同梱物
- イヤーピースS/M/L(Mは取り付け済み)
- 充電ケーブル
- 説明書類
▼パッケージは環境に配慮したプラスチックを使用しない紙パッケージを使ってます。付属品はイヤーピースS/M/L、充電ケーブル、説明書類が同梱されてます。ケースはワイヤレス充電に対応しているので利用したい場合は別途用意しましょう。↓
▼WF-1000XM4のレビュー動画はYouTubeで公開中!質感・カラー・雰囲気は実機動画をチェック!↓
WF-1000XM4の実機を触って気づいた事
WF-1000XM4の実機を触って気づいたソフトウェア・ハードウェアの特徴を書いていきます。詳細スペックや特徴は以下で紹介しています。
イヤーピースの付け心地が良く遮音性が凄く高い
イヤーピースのサイズを合わせて耳にWF-1000XM4を突っ込んでるんですが、僕の場合はかなり装着感が良いです。
▼本体は大きめだけど、イヤーピースのサイズさえビシッと合わせておけば運動しても落ちる心配はなさそう。↓
数時間つけっぱですが痛みは今のところなし。これは僕が普段からウレタンフォームタイプのイヤーピースをつけ続けている修行の成果だと思います。
WF-1000XM4のイヤーピースってよくあるシリコン製ではなくて、ウレタンフォーム製なので耳に突っ込むと耳穴の内側から外側に向かって膨らみ圧が結構かかるんです。それに慣れてないと耳が痛くなるかも。僕も最初はそうだった。慣れる慣れる。
▼WF-1000XM4は専用に開発されたウレタンフォーム製の「ノイズアイソレーションイヤーピース」が付属。シリコン製とは付け心地が結構異なります。↓
このノイズアイソレーションイヤーピースですが、遮音性がごっついんですよ。シリコン製よりも耳の内側から外側に広がる圧も強いんで密閉感が半端ない。マジで。
このノイズアイソレーションイヤーピースだけでも相当の遮音性があるからこそ、後述するノイキャン利用時も相乗効果でより静かな環境を実現できているのだなと思います。
僕はどんなイヤホンでも遮音性を高くするために好んでウレタンフォーム製のイヤーピースに付け替えてますが、標準でウレタン製フォームを採用したノイズアイソレーションイヤーピースは発表段階から期待していて、実際に使うとその仕上りはとても良く大満足している部分です。
ノイズキャンセリング性能はまた一歩進んだ印象
ノイズキャンセリングに対応している製品は山程使ってきたんですが、WF-1000XM4の仕上りは「お、また一歩ノイキャンのレベルが上がったな」という印象。
発表時には低音の周波数カットもアピールされてましたが、個人的に驚いたのは高周波のノイズカット。
キーボードの打鍵音、マウスクリックのカチャカチャ音など比較的高い音はカットされにくいんですが、WF-1000XM4は上手い具合にカットしてくれてるのが分かります。マジでビックリですこれは。
WF-1000XM4はパワフルな統合プロセサーV1を搭載していて処理性能も向上したことから、高い処理性能が必要な高周波ポイントも機敏に反応できているんでしょう。Good。
LDAC接続で使って欲しいと思った
WF-1000XM4はSonyのワイヤレスイヤホンで初となるLDACに対応していることもウリ。なので、ワイヤレスでもハイレゾ音質で楽しめる仕様です。
しかしながら、このLDAC、接続する機器の双方で対応している必要があります。つまり、スマホに接続する時はスマホもLDACに対応していなければなりません。
▼iPhone 12 Proに接続してみました。専用のアプリからは接続しているコーデックが確認できるのですが、AACと表示されています。↓
▼手持ちのAndroidスマホに繋いでみました。こっちはLDACに対応していたのでLDACで接続されています。↓
もうお分かりですね。iPhoneはLDACに対応していません。
ちなみにWF-1000XM4はMP3など圧縮された音源をハイレゾ相当にアップスケーリングするDSEE Extremeに対応しているんですが、iPhoneで使うならオンが推奨です。
でも、アップスケーリングはアップスケーリング。個人的にはWF-1000XM4はLDAC接続で使って欲しい。
だからこそ、コイツを使い倒すなら接続する機器にも投資する必要はあります。みんな、SonyのLDAC対応スマホ買いましょう。それで解決です。
静かな環境だからこそ耳に届く音があることに気がつく
先述した通りWF-1000XM4は耳栓のような効果を持つノイズアイソレーションイヤーピース、低音だけではなく高音域のノイズ除去も得意なノイズキャンセリングを搭載しているので、ビックリするくらい静かな環境を構築できます。
複数の要素からなる静寂な環境下にてハイレゾ音源を流せば、これまで音量をあげなければ聞き取れなかった音がボリュームを上げずとも聞こえてくるんですよ。
WF-1000XM4が届いてから様々な楽曲を楽しんでいるんですが、WF-1000XM4だけで聞こえる・よりはっきり聞こえる音があることに気が付きます。
短い期間の検証でしたが、それでもすぐに気がついてしまう高いサウンド品質は素晴らしいなと思った部分でした。
完全に使い倒すにはアプリが必要
続いてはソフトウェアです。WF-1000XM4で細かい機能の設定を行うには「Headphones Connect」アプリが必要。
このアプリは僕が確認したところiOS用とAndroid用のアプリが用意されているのですが、WEBブラウザーなどで設定をできるような方法は無いっぽいです。なので、完全に使い倒すにはスマホが必要ってことです。
▼例えば、ハイレゾ級にアップスケーリングしてくれる「DSEE Extreme」はアプリからしかオン・オフが出来ないんですよね。↓
一度アプリでDSEE Extremeをオンにすると、WF-1000XM4自体が設定情報を保持するので、後はPCに繋ごうがテレビに繋ごうが音質をアップスケーリングしてくれるんですが、最初のオン設定はアプリのみって感じだったので、個人的には他に設定する方法があっても良かったかなと思います。
ま、ほとんどの人はスマホ持ってるんで大丈夫だとは思いますが。心配な方はあれ買いましょう。SonyのLDAC対応スマホ。
通話は風切り音もかき消してくれた。外音取り込みも自分の耳で聞いた音に近い
通話品質はビックリしたポイントの1つ。WF-1000XM4を接続したスマートフォンで通話テストしたんですが、そういや通話時は周囲の雑音をカットしてクリアに声を相手に届けられるってアピールされていたんで少し意地悪してみました。
▼小型扇風機を動かして30cm離れたところから通話してみたんです。ちなみに普通のイヤホンだとボボボボーって風切り音が入ります。↓
この状態で妻に普通に普段はかけない電話してみたんですが、ワイヤレスイヤホンで通話していることはおろか、小型扇風機に頭付きだして話していることも気が付かなかったんですよ。
謎の電話で妻が怪しんでたので経緯を説明したんですが、「風切り音とか全く分からなかった」とのこと。これには意地悪した僕もビックリ。かなり雑音はカットしてくれるようです。
WF-1000XM4は、外音取り込み機能の「アンビエントサウンド」も搭載してます。これはWF-1000XM4のマイクで外の音を集音して耳に流すことで、装着時でも外の音が聞こえるって機能です。
最近のノイズキャンセリングイヤホンでは特に珍しい機能ではないんですが、非常に自身の耳で聞いている感覚に近い状態で使えたのはビックリです。
▼但し、風切り音は自身の耳で聴くよりやや大きめに入ります。ノイズキャンセリングとのアンビエントサウンドの切り替えは左のイヤホンをワンタップするだけで簡単。↓
その他の機能で面白かったのは、誰かに話しかけるとアンビエントサウンドになる「スピーク・トゥ・チャット」かな。このモードをオンにしているとアクティブノイズキャンセリング+楽曲再生している状態でも声を検知するとアンビエントサウンド+楽曲停止状態になり会話が出来るというものです。
▼デフォルトではオフになってるので使いたい方はオンにしましょう。↓
スピーク・トゥ・チャットを検証していたんですが、自身が発する声に反応するよううで、誰かに話しかけられた時は反応しません。あくまで自分から「こんにちは」とか話しかけた場合に反応してくれます。骨伝導の技術も使われているのかな?
まぁ、他の人の話し声で反応しちゃったら、公共の場でサウンドが停止しまくるんでこの仕様になってるんでしょう。これで良し。常に音楽を流して自分の空間を作りながら、要件ある時に自動で切り替えてくれるのは人によっちゃかなりお気に入りの機能になるはず。
バッテリー持ちが良い。ワイヤレス充電対応なので充電も楽
WF-1000XM4はバッテリー持ちも良いですね。
公式で出てるバッテリー持ちはコーデックがAAC、DSEE Extremeがオフって条件ではあるんですが、アクティブノイズキャンセリングオンで8時間はかなりすごい。大体同じ条件だったら3〜4時間くらいが標準的なので電池持ち良いなーって感じです。
▼僕はLDAC接続&DSEE Extremeも常にオンの状態で数日使ってるんですが、そこまでヘビーな使い方ではないのでバッテリー持ちに不満はありません。バッテリー残量はアプリから確認できます。↓
結構ヘビーに使う方でも急速充電に対応してるんでそこまでバッテリー持ちを気にする必要は無いかも。公式では5分の充電で60分駆動するくらいのバッテリーは充電できるとのことです。
▼ケースの充電も簡単。USB-Cで直接充電もできるんですが置くだけで充電ができるワイヤレス充電がオススメです。↓
まとめ
これが最先端のワイヤレスイヤホンか。そう思わせてくれる仕上りでした。
細かい使い勝手の不満なんかも書いてきましたが、それをかき消してくれるだけの音です。細かいことなんてどうでも良くなっちゃう。この音なら。
33,000円と決して安いものではありませんが、より良い音を求めながら楽曲を楽しんでいる方は、是非WF-1000XM4でノイズキャンセリングオン、LDAC接続でハイレゾ音源のサウンドを聴いてみて下さい。きっとこのサウンドに驚くはずです。
万人向きでは決して無いけれど、音への拘りがあるのならWF-1000XM4はスルーしちゃダメなワイヤレスイヤホンです。
ソニーストアでは6月24日までWF-1000XM4の売前先行体験(予約制)が可能です。是非、時間のある方は自身の耳でその仕上りを体験してみて下さい。
■WF-1000XM4■
初出時価格→33,000円
過去最安値→23,955円
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