iPhone 17 Proシリーズの望遠は光学4倍なのに最大光学8倍なのはなんで?カラクリをチェック

どもどもGARUです。記事を執筆している時点で明日は9月19日。そう、iPhone 17シリーズの発売日です。昨日あたりから先行レビューが出回り始めたんですが、iPhone 17 Proシリーズの「最大8倍の光学ズーム」という表記で色々意見が飛び交っています。

レンズは光学4倍だけど最大8倍の光学ズームってどういうこと?

iPhone 17 Proシリーズは大きな進化点として最大8倍の光学ズームを大々的にアピールしています。前モデルが光学5倍だったので倍率は大きく進化してますね。

で、公式のスペック表を確認してみると、「48MP Fusion望遠:100mm(4倍)」と記載されてます。あれれ、最大8倍の光学ズームって謳っているのに、スペック表では4倍って書いてますねぇ。

なので色々と意見が飛び交っているんですね。

光学ズームといえばレンズの力でズームするイメージが一般的。もちろんスマートフォンもレンズの力を使った純粋な光学望遠を搭載(iPhone 17 Proシリーズも4倍は純粋な光学レンズによるズーム)していますし、物理的にレンズが動く可変ズームシステムを搭載する変態モデルもありますが、ちょっと違ったアプローチで倍率を稼いでいる場合もあります。

それがインセンサーズーム(クロップズーム)と言われているものですね。簡単に説明すると、写真の中央を例えば2倍と同じサイズで切り抜き望遠効果を得るズーム技術です。

iPhone 17 Proシリーズの8倍ズームはこれにあたり、光学4倍のレンズで捉えた4倍ズームの写真の中央を2倍で切り出して8倍の写真を作り出すカラクリ。デジタルズームのように画像を引き伸ばす訳ではないので画質の劣化も大幅に抑えられます。

48MPのセンサーだと中央2倍切り出しで画素数は12MPとなるので、公式仕様表の、「12MPの光学8倍望遠での撮影時」という記載からもインセンサーズーム(クロップズーム)であることは読み取れます。

・・・と、カラクリは分かりましたが、カラクリが分かると純粋な光学8倍ではないよな?と感じる人も多いかも。レンズによる純粋な光学倍率は4倍ですしね。

なのでiPhone 17 Proシリーズの最大8倍の光学ズームという表記は、見る人が見ると、インセンサーズーム(クロップズーム)なのに純粋な光学8倍みたいに表現するのはどうなの?!とツッコまれている訳です。。

うんうん、そりゃツッコみたくなるのも分かる。

そのようなツッコミはメーカーとしても痛手になるので、実は色んなスマホメーカーは相当気を使って、「光学◯倍相当」だとか、「光学◯倍品質」という表現を用いてたりします。

インセンサーズーム(クロップズーム)って書くとライトユーザーには説明が必要ですし、それはそれで大変ですからね。なので詳しい人には純粋な光学じゃないよ~と示唆しつつ、多くの人にはなんだか綺麗に撮れそうなこれらの表現がメーカーにとって都合が良いのかも知れませんね。

▼例えばちょっと前に発表されたXperia 10 VIIはこんな感じ。「光学2倍相当のズーム」と説明されています。↓

▼そのように記載されていれば良かったんですが・・・あちゃー、思いっきり最大8倍の光学ズームって書いてますねぇ。そりゃツッコミは入るでしょう。↓

で、気になって本場アメリカの公式サイトを見るとこう書かれていました。

8x optical-quality zoom(8倍光学品質ズーム)。optical zoomではなくちゃんとoptical-quality zoomって書いてます。↓

これは日本Appleの書き方が微妙なのでは…。

本場と合わせて8倍の光学品質ズームだとか、一般的な表現になりつつある光学8倍相当ズームに修正したほうがユーザーも分かりやすくて良いんじゃないかなぁ。と、おじさんは思いました。

インセンサーズーム(クロップズーム)のデメリットは暗い場所に弱くなること

インセンサーズーム(クロップズーム)は上述した通り中央を切り抜くので、48MPセンサーでも2倍切り出しで12MPとなります。この強制的に12MPになるという事をまずは覚えておきましょう。

ちょっと予備知識的な話をしますが、そもそもスマートフォンに搭載されるセンサーは暗い場所にめっぽう弱いです。

スマートフォンのセンサーって一眼レフなどで使われているフルサイズのセンサーと比べると豆粒のように小さなセンサーなんです。センサーサイズが小さくなるほど、画素数が高くなるほど、画素面積が小さくなり1つの画素で取り込める光が弱くなるという特性があります。

カメラは光の量で大きく画質が変わります。つまり光を取り込む力が弱いと画質が悪くなります。なので小さなセンサーを搭載するスマホカメラは暗い場所に実はめっぽう弱いんです。

その欠点を補うため、スマホカメラの多くは複数の画素を1つのビッグな画素として扱う「ピクセルビニング技術」にて受光性を高めることで、多くの光を集められるように工夫しているんですね。(例えば4つを1つにまとめている場合は4 in 1と記載されていたり、Appleだとクアッドピクセルと表現していたりします。)

iPhone 17 Proシリーズも例に漏れずデフォルトでピクセルビニング技術を使った撮影を行います。

▼48MPでクアッドピクセル(4 in 1ピクセルビニング)だと12MP記録になりますが、iPhone 17 Proシリーズは24MPで記録されます。↓

これは素晴らしい技術を色々駆使して、4 in 1ピクセルビニング技術を使った12MPの低ノイズな写真と48MPの高精細な写真をフュージョンさせて、それはそれは高品質な写真を生み出し24MPで記録しているからですね。AppleはFusionカメラシステムと言ってます。

少々話が脱線しましたが、重要なのは、iPhone 17 Proシリーズはデフォルト状態でピクセルビニング技術を活用してるということです。

で、インセンサーズーム(クロップズーム)は48MPセンサーだと中央切り抜きで強制的に12MPになるということは・・・そうですね、暗所に強くなるピクセルビニング技術は解除されるってことです。

そうなると光が少ない夜の撮影では分が悪くなります。まあそのあたりはお得意のソフトウェア技術でテコ入れしているので極端に悪くなると言うわけでは無さそうですが。

ただ仕組み的にはそうなるので、iPhone 17 Proシリーズの8倍光学品質ズームはどちらかと言えば光を沢山取り込める明るいシーン向きといえそうです。

昼の公園で愛犬ををアップで撮影するとか、子供の運動会などの明るい場所での行事とか、そのようなシーンだと最大の威力を発揮するという印象かな。

まあぶっちゃけ綺麗に撮れりゃなんでも良い

僕は結局のところ、どんな技術を使ってようが最終的に手元に残る写真が素晴らしい画質で残ればオールオッケー。先行レビューを見る限りiPhone 17 Proシリーズは話題の8倍ズームを含め、とても素晴らしい写真が撮影出来ているように見えてます。

ただ、iPhone 17 Proシリーズはカメラ好きな人やプロ思考の人にも注目されているモデルなので、細かい部分の表現には気を使ってほしいですね。

そもそも本場ではちゃんとoptical-quality zoomと記載されているので日本語サイトの表記違いで騒ぎが大きくなっている部分もありますし。

・・・とまあ色々ありますがiPhone 17 Proシリーズの発売は楽しみです。今回はデザインもガラッと変わったので新型を持っている感が強くなったしドヤれるのも良いところ!

発売は2025年9月19日。ただiPhone 17 Proシリーズは執筆時点で2025/10/04 – 2025/10/11のお届けとなっているので、欲しい人は早めに予約したほうが良いかも。たぶんどんどん納期は遅れていくはず。

という訳でiPhone 17 Proシリーズの望遠カメラのカラクリ解説でした。参考になれば幸い。

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