NVISEN FU01のレビュー!使って分かったメリット・デメリットと評価まとめ!
- レビュー
- ※ 当メディアのリンクにはアフィリエイト広告が含まれています
NVISEN FU01の試用機会を頂いたので実機を使って分かったメリット・デメリットをレビューでお届けします!
目次をクリックすると各項目へ移動します
NVISEN FU01ってどんなミニPC?
NVISEN FU01はTiger Lake世代の省電力プロセッサであるCore i7-1165G7(今回レビューしたモデル)を搭載しつつもファンレス設計とかなり攻めた仕様のミニPC。溝が多数設けられている独創的なデザインも見どころの一つです!
▼付属品はこんな感じでした!↓
- ACアダプター(海外プラグ/約65W)
- 無線通信用アンテナ
- HDMIケーブル
- VESAマウントアダプター
- クイックガイド
- コンセント形状変換アダプター
▼ACアダプターは約65Wと標準サイズのノートPCではよく見かける出力。ただし、同梱されているような三穴タイプの電源ケーブルが必要ですので注意が必要です!↓
NVISEN FU01のスペック
NVISEN FU01を使って気に入った・気になった点まとめ!
NVISEN FU01を使って気に入った・気になった点をまとめてたので購入前の参考にしてみて下さい!
溝とアーチが特徴的なデザイン
NVISEN FU01はミニPCでよくある弁当箱型のスタイルとは違う独創的なデザインも特徴の一つ。
▼正面はこんな感じ。電源ボタンのほかにイヤホンジャックやUSB端子4基(内訳:USB 2.0が2基、USB 3.0が2基)と周辺機器を接続するのに便利な配置となっています。↓
▼背面はこんな感じ。DisplayPortやHDMI、Thunderbolt 4など映像出力可能な端子は全てここに集結しています。↓
▼左側面はこんな感じ。なだらかなアーチを描いています。ここにも溝が切られていますね。↓
▼右側面はこんな感じ。右側と共通したデザインですね。↓
▼上部はこんな感じ。左右よりもなだらかなアーチを描いており、溝の目も側面より細かくなっています。↓
▼下部はこんな感じ。カーブを描いているのは他の箇所と共通ですが、ゴム足とネジ穴だけのシンプルな造形です。↓
▼重量は本体だけで1273gと重めのミニPCであったCHUWI RZBOX(2022)よりも21gも重くなっており、持ち運ぶには重め。手に持った感覚も結構ずっしりとした印象でした。↓
NVISEN FU01の性能・パフォーマンスのレビュー
ここからはNVISEN FU01の性能をチェックしていきます!
ベンチマークで性能をチェック!
▼Geekbench 5での実機スコアはこんな感じ。シングルコアが1343、マルチコアが4030でした!↓
▼Geekbench 5(OpenCL)のスコアは以下の通り!↓
▼PCMarkでのスコアは以下の通り!↓
▼3DMarkでのスコアは以下の通り!↓
▼CINEBENCH R23でのスコアは以下の通り!シングルコアは1307、マルチコアは4086でした!↓
▼CrystalDiskInfoにて内蔵SSDをチェック。LuminouTekというメーカーのSSDのようです。↓
LuminouTek社は中国深圳に拠点を構えるメモリメーカーでSSDやDDRメモリをメインでリリースしているようです。
▼CrystalDiskMarkにて内蔵SSDのスペックをチェック。読み込みが558.60MB/s、書き込みが499.72MB/s(どちらもシーケンシャル)と転送速度から察するにSATA接続のSSDのようです。↓
欲を言うならPCIe接続のSSDの方がよかったのですが、SATA接続のSSDを採用したのは発熱やコストの都合なのかな?
NVISEN FU01はSSDの換装が可能ですので、装着済みのSSDでは気に入らない場合はいっその事取り替えてしまうのもテですね!
ゲームの動作をチェック!
NVISEN FU01でのゲームの動作をチェックしていきます。ただ、今回はMSI Afterburnerが上手く動作しなかったためにフレームレートのチェックはSteam標準の機能を使っています。
競技性の高いFPSであるRainbowsix Siege(シージ)でテストしてみました。なお、画質は全て「最低」に落としてテストをしています。
▼まずはベンチマークでチェック。FPSは30台で推移し、爆発の場面や表示キャラクターが多い場面では30FPSを割ったりしていました。↓
▼訓練所のエリミネーションをエメラルドプレーンズでプレイ。FPSは20後半〜30台で推移しており、プレイは全く快適ではなかったです。↓
シージのメインゲームモードである爆弾やエリア確保、人質モードでは対人戦ゆえに更に負荷がかかる可能性があるので、正直動作は期待しない方がいいです。シージは対人戦メインのゲームなので、この動作では活躍は全くできないと考えた方がいいですね。
古めの3DレースゲームであるGRID:AUTOSPORTでテスト。
▼最初はベンチマークをチェック。最高画質では30FPS台でとりあえずは動いてるなといった印象。極端なFPSの変動も少なかったです。↓
▼最低画質ではどの状態でも100FPSを常に超えている状態でメチャクチャ快適。ただし、画質は最高設定からは明らかに劣るので、画質を取るか快適さを取るかで悩ましいところですね。↓
▼最低画質でレースをしてみましたが、クラッシュシーンでも100FPSを下回らず快適。画質を気にしないのであれば快適に遊べそうです!↓
2Dですがタイミングや動作の滑らかさが重要なのがリズムゲーム。その中でもとっつきやすいゲームデザインが魅力的なMuse Dashでチェック。
▼実際に曲をプレイしている時でも200FPS台で推移しており、動作に全く不都合は感じませんでした。2Dであればリズムゲームも快適に遊べそうですね!↓
実際にゲームを遊んでみて、NVISEN FU01は最新の3D対戦ゲームは厳しいですが、古めの3Dゲームであれば設定を落とせばそれなりには遊べるくらいのグラフィック性能を有していることが分かりました。
ガッツリとしたゲーム用途にはあまり向いていませんが、Iris Xe Graphicsの力は偉大ですね!
ファンレスで無音だけど、筐体はかなり熱くなる!
NVISEN FU01の最大の特徴は冷却ファンが装着されていないファンレス設計。そのおかげで高負荷時でも本体から発する音は無くかなり静か。
筐体丸ごとをヒートシンクとしているからか、その代償に筐体からの熱はかなりのもの。
アイドリング時でも40度前後とほんのりあったかいレベルなんですが、Cinebenchでベンチマークを回している間(高負荷時)には、空調をしっかり利かせた室内でも47度、20度台後半の室内では58度とかなりアッチッチになってしまいます。
正直なところヤケドするほど熱くなるので、ガンガン負荷をかける使い方をする場合は扇風機を当てるなど冷却対策はしておく方がいいかもしれません!
Wi-Fiなどを使用するにはアンテナを取り付けよう!
NVISEN FU01で地味に落とし穴なのが無線周り。というのも、NVISEN FU01はWi-Fiなど無線通信を利用するには別途付属しているアンテナを所定の場所へ取り付けないと通信できません!
▼アンテナ位置は背面の左右上部2箇所。取り付け箇所はネジが切られているので、しっかりと回して取り付けましょう。↓
▼角度もある程度自由に調整できるので、写真のように上を向けるか、Wi-Fiルーターの方へ向けておくのがいいですよ!↓
自作PCを嗜む方ならご存知かもしれませんが、この方式はWi-Fi対応マザーボードでWi-Fiを利用したい場合でよく用いられる方式なんですよね。
とはいえ、一般のユーザーにとってはあまり馴染みのない方式だと思いますので、「NVISEN FU01の初期セットアップ前にはあらかじめアンテナをつけておく」ことを忘れないように!
初期状態のパーティションの切り方が特殊
▼NVISEN FU01は初期状態でパーティションが分けられているのですが、512GBを半分ずつではなく、約100GB/約400GBとかなり偏った切り分けられ方をしています。↓
恐らくOS用、メディア用としているのでしょうが、個人的には大きなお世話感が強いんですよね。2分割の状態が気になる方は使い始める前にパーティション整理をした方がいいかもしれませんね!
日本語の言語パック適用が必要だった
先述のパーティションの切り方が変なこと以外の注意点として、NVISEN FU01はデフォルトだと英語パッケージのみで日本語表示ではありません。
この現象は以前ガルマックスでも何回か取り上げたことのある現象ですので、日本語で使うには言語パックを適用させる手順が有効になります。
▼Windows 10での手順となりますが、だいたい似たような方法で適用が可能ですので、日本語言語パックのダウンロードや適用方法は以下を参考にしてみて下さい!↓
分解は容易。プリセットのSSDはやっぱりSATA!
NVISEN FU01はミニPCらしくメモリ・ストレージの換装が可能となっているので、実際に確認してみました。
▼メモリ・ストレージへのアクセスは底面に配置されているネジを外せばOKとかなり分かりやすくなっています。↓
▼メモリ・ストレージの配置はこんな感じ。メモリラッチは2つあるのでメモリは2枚搭載できるようです。とはいえ、以前レビューしたRZBOX(2022)と比べるとかなりスカスカだなって印象です。↓
▼標準搭載のメモリはこれ。16GBのDDR4 2,666MHzメモリが1枚搭載されていました。メーカーはLuminouTekではなくHeoriady製の物のようですね。Heoriadyも中国に拠点を持つメモリメーカーのようです。↓
▼標準搭載のSSDはこれ。ストレージベンチマークで察してはいましたが、SSD本体のステッカーにSATAと書いてありますね。↓
NVISEN FU01のメリット・デメリットと評価まとめ
NVISEN FU01はこんなミニPCでした!
- パワフルなTiger Lake世代のプロセッサ!
- ストレージはSATA SSDなので速度はそこそこ!
- ファンレスでかなり静かだが、筐体の温度には注意!
- 日本語の言語パック適用が必要!
- Wi-Fiなどを使いたい時はアンテナの別途取り付けが必要!
NVISEN FU01はオール金属ボディで重くはあるものの、筐体全体をヒートシンクとしたファンレス設計ですので、消音仕様になっているのが大きなウリになっています。
ただ、Wi-Fiなどの無線技術を利用する際には別途アンテナを取り付けないといけなかったり、初期言語が英語だったり、ファンレス設計ゆえに高負荷時はかなり熱くなったりと少しクセが強いのも事実。
とはいえ、今回レビューした機体が搭載しているCore i7-1165G7のパフォーマンスもかなり高く、普段使いだけではなく軽めのゲームでも全く困らない性能は有しているので、メインPCとしても使える印象を受けました。
以上より、NVISEN FU01はとにかく静音で小さいPCをお考えの方は選択肢に挙げてもいいのではないでしょうか!ただし、冷却対策はしっかりとしておきましょうね!