OPPO A79 5Gの実機レビュー!購入前に伝えたい注意点まとめ

OPPOがエントリースマートフォン「OPPO A79 5G」を日本へ投入した。発売日は2024年2月15日でお値段は29,800円。

日本ではA78がすっ飛ばされたので、A77→A79という感じで久しぶりのAシリーズなのだ。で、実際にどうなのよ?ってことで早速購入した。レビューでは良いところはもちろん、筆者が使って「ここは買う前に知っとけ」と思った注意点もしっかり伝えていきたい。

▼それではパパッと開封から。↓

  1. 保護フィルム(貼付け済み)
  2. SIMピン
  3. クイックガイドなど

同梱品はキャリアスマホと似た感じで充電器や充電ケーブルは含まれていない。33W充電に対応しているけれど、使いたい人は別途買ってねスタイルなのだ。必要な人は本体と合わせて購入しておこう。

ちな33W充電器は2,800円だがAmazonのOPPO公式ストアでは執筆時点で2,545円と少し安かった。

まずは初触りの動画をチェック

▼筐体の質感やゲームの動きなんかは動画のほうが分かりやすい&以降のレビューをより一層楽しめるのでのでまずはチェックしてほしい。(チャンネル登録もよろしく!)↓

スペック・ベンチマーク、検証結果の一覧

スペック表を表示
対応バンド早見表を表示
ベンチマーク結果を表示
各種検証結果を表示

OPPO A79 5Gのデザイン・質感

6.7インチのディスプレイを搭載しているのでサイズは大きめ。

▼iPhone 15 Proと並べてみるとこんな感じ。結構デカイのだ。↓

▼ちな横幅は76mmあるので筆者のチンチクリンな手ではちょっと片手操作は厳しい。↓

その代わりに動画視聴やブラウジングも大画面で快適に楽しめる。なのでこれはこれで良い。ただ、大きなスマホが苦手って人は注意されたし。

▼ベゼルはそこそこ太くてパンチホールもデカめ。あぁ、安価なスマホだなって感じがした。↓

▼背面パネルはマーブル模様!光のあたる角度で表情が変わったりして良い感じ。背面パネルはプラな感じでちょっと安っぽいけど。あとカメラユニットの存在感がすごい。↓

▼OPPO A79 5GはFeliCaも対応。チップはこのあたりに入ってるようだ。↓

▼左側面はSIMピンで取り出すタイプのSIMトレイ(NanoSIM×2またはNanoSIM+MicroSD)。↓

▼右側面は音量ボタンと指紋センサー付きの電源ボタン。↓

▼上部はマイク穴と画面側にスピーカー。↓

▼下部はイヤホンジャックにUSB-C、あとこっちにもスピーカーを搭載している。そう、このモデルはステレオ仕様なのだ。↓

筐体自体の質感はそんなに悪くはないし背面もキレイだけれど、まあ価格相応な感じではある。デザインは好みが絡む部分だから判断は任せた。

OPPO A79 5Gの性能・パフォーマンス

OPPO A79 5Gが搭載するSoCはDimensity 6020。メモリは4GBでストレージは128GB。まあ見るからにエントリーな感じだけれど結構パワフル。AnTuTuスコア的には総合性能は少し前のミドルレンジくらいはあるのだ。

一方でゲーム性能はエントリーって感じである。なので、ゲーム性能はあまり期待せずに実機で動作をチェックしてみる。

一般用途ではストレス少なめ

▼WEBサイト閲覧、動画視聴、SNSの動きはこんな感じ。↓

後述する90Hzの高リフレッシュレートに対応してるのもあって、上のような使い方だとストレスは少なめ。エントリーモデルとしてはよく動いてると思う。

ただメモリ搭載量は不安が残る。A77のeMMCからはパワーアップしてUFS 2.2になったけれど、エントリーと言えど令和6年リリースでメモリ4GBってのは大丈夫なのだろうか。

まだ触り始めなので快適ではあるが、これから使い込むとメモリが足を引っ張りそうな気がしてならない。メモリ6GBだったら長期的に利用したいユーザーの安心感もグッと上がったと思う。惜しい。

ゲーム性能は低い

ゲームを沢山遊ぶという人は原神で画質「中」で下限30FPS以上、PUBGモバイルは下限50FPS以上でプレイできる製品がオススメ。このどちらもクリアしていれば大体のゲームは楽しめるレベルで動く。

まずは重量級のゲーム「原神」では以下で検証する。

  • 画質は「中」設定
  • フレームレートは60設定
  • 元素爆発×4の高負荷時の下限FPSを測定

▼原神のデフォルト設定は「最低」。↓

▼上記から画質を中、フレームレートを60に設定して検証したが、高負荷時の下限FPSは11FPSまで下がってしまった。紙芝居である。↓

一応、画質は低や最低に落とすと幾分マシにはなるけれど、原神のウリである映像美は捨てることになる。まあそれでも下限30FPSの維持は結構厳しくて、原神を楽しむにはやっぱりパワー不足である。オススメはできない。

続いて軽めの3DゲームとしてPUBGモバイルも試してみる。PUBGモバイルの検証内容は以下。

  • クオリティーをスムーズに設定
  • 上記の状態で最も高いフレーム設定を選択
  • スモーク4つを撒いた高負荷状態で下限FPSを測定

▼PUBGモバイルはスムーズ+ウルトラ(上限40FPS)でのプレイが可能。↓

▼スムーズ+ウルトラで高負荷時の下限FPSは31FPSだった。↓

PUBGモバイルは遊べるっちゃ遊べるが上限40FPSまでしか出ないのと、終盤のドンパチではフレームレートがガクッと落ちてしまう場合があった。なので本格的にプレイしたいならオススメできない。

というわけで、ゲーム性能はAnTuTuスコアが示す通りエントリーのそれ。実際の動作も厳しい感じだ。ゲームは快適に動けばラッキー程度に考えておくのが良いだろう。

OPPO A79 5Gのディスプレイ

ディスプレイサイズは6.7インチ。液晶だけれど解像度は2,400×1,080のFHD+を採用していたり、90Hzの高リフレッシュレートに対応するなど、少し前のミドルレンジで流行ってた仕様がエントリーにもやってきたのだ。

エントリーでも90Hz表示に対応

まず90Hz表示に対応したってのがGood。安価なモデルは高リフレッシュレートに対応しているか否かでずいぶんと操作感が変わるからだ。

▼そのあたりは以下の記事で書いているのでどうぞ。↓

ヌルヌル感マシマシで。ミドル機は高リフレッシュレート対応で操作感が劇的に向上する

OPPO A79 5Gは、デフォルトだとシーンに合わせてリフレッシュレートを切り替える「自動」設定となっている。

試してみたところ、ホーム画面は90Hz表示だがChromeやTwitterアプリでは60Hzの状態になるので、気になるなら90Hz固定にするのもいいだろう。

▼リフレッシュレートは自動のほか、90Hz固定の「高」、60Hz固定の「標準」も選べる。↓

ちなリフレッシュレートを90Hzに固定すると消費電力が高くなる。つまり、電池の減りが早くなるのだ。

試しに90Hz固定で1日使ってみたが、筆者の使い方だと1日は十分バッテリーが持ったので、そのまま90Hz固定で使っている。これは使い方で変わる部分なので、購入後は一度90Hz固定を試してみて判断するのが良いだろう。

夏の日差しは厳しそうな輝度

輝度に関しては室内だと非常に見やすいし、同等クラスのスマホの中だと明るい部類である。ただ晴天屋外ではやや見づらいと感じた。

▼2月時点の日差しでこれ。夏の日差しは厳しいんじゃなかろうか。↓

OPPO A79 5Gのスピーカー・サウンド

OPPO A79 5GはOPPOスマホでは珍しくサウンド関連が結構リッチなのだ。

エントリーでもステレオ

OPPOのスマホって性能帯にかかわらず結構モノラルだったりする。ミドルのOPPO Reno9 AもミドルハイのOPPO Reno10 Pro 5Gもモノラルなのは未だに解せない。

が、エントリーのOPPO A79 5Gはステレオなのだ。謎。

とはいえ、エントリー帯でステレオスピーカー搭載はなかなか無いので嬉しい仕様ではある。まあ音質は低音も薄っぺらいし値段相応な感じではあるけれど、やっぱりモノラルと比べて音の広がりや臨場感は断然ステレオが良い。

▼音質は低音が薄いので男性のナレーションがやや聞き取りづらかったが、リアルサウンドテクノロジーから音楽に変えると聞こえやすくなった。↓

その他、イヤホンジャックも搭載しているし、BluetoothコーデックもSBC以外にAAC、apt-X、apt-X HD、LDACに対応しているので、いろんなタイプのイヤホンを使ったりできる。

そうそう、AAC接続の検証をしたところなぜかSBC接続になった。開発者オプションからHDオーディオをオンにするとAACでの接続が確認できたので、うまく接続できない場合はお試しあれ。

OPPO A79 5GのOS・機能

OSはAndroid 13をベースにカスタマイズされたColorOS 13を搭載している。素早くアプリにアクセスできるサイドバーや、簡単に2画面表示できるビュー分割、アプリクローン機能など便利な機能をいろいろと搭載している。

また、日本仕様ということでFeliCaも搭載する。おサイフケータイもちゃんと使えるのだ。防水防塵は最上級では無いけれど、ちょっとした水濡れにも耐えられるようになっている。

Widevine L1対応が嬉しい

スマホやタブレットで著作権コンテンツ(Netflixなど)を視聴する場合、対応するWidevineのレベルで画質が変わるのだ。安いやつだとL3(レベル3)ってパターンが多い。ちなL3だと再生時はSD画質(4K>FHD>HD>SD)となってしまう。

安価なモデルだしWidevine L3だろうな、と思って調べてみたらまさかのL1!しかもNetflixもちゃんとWidevine L1!(Widevine L1対応でもNetflixだけL3ってパターンもある)

ということで、ステレオスピーカーも搭載しているし、WidevineもL1だし、動画視聴機としてはトップクラスの装備だ。スマホは安いので十分って場合も動画は沢山見るって人が多いので、この仕様は結構刺さるかも。

OPPO A79 5Gのカメラ

カメラは5,000万画素のメインカメラに200万画素の深度カメラを搭載。深度カメラはポートレート撮影を補助するものなので、デュアルカメラといっても実質はシングルカメラっぽい使い方となる。

カメラアプリはちょっともっさりしていてエントリー感が漂ってたけど、シャッターをポンポンポンと押せばある程度の連続撮影もできた(動画参照)ので良しとしている。

ちなシャッターを切る前にディスプレイに映る映像は画質が微妙なのだけど、撮影後にプレビューすると処理されたキレイな写真にブワッと変身するタイプだった。

明るい場所だと綺麗。あと絵が派手

まずは画質の傾向から。AIのオン・オフで違いを確認してみよう。

▼左がオフ、右がオン。↓

AIオフでもかなりブーストされているが、オンにするともっと派手になる。

▼これもAIオン。ちょっと爽やか過ぎる気もするけれどこれはこれで良い。ここから掲載する写真はすべてAIオンで撮影していく。↓

続いてiPhone 15 Proと比較してみよう。

▼左がOPPO A79 5G、右がiPhone 15 Pro。↓

iPhone 15 Proもそこそこ派手に映るんだけど、こうやって並べるとOPPO A79 5Gのブースト具合が分かるはず。めちゃくちゃ色鮮やかになるのだ。

▼逆光はどうだろう。↓

HDRがなかなか良い仕事をしていてまあまあ見れる写真に仕上がった。というわけで屋外での撮影ではそこそこ綺麗に写るカメラを搭載している。

ズームはもう少し頑張ってほしかった

OPPO A79 5Gは望遠カメラを搭載していないので基本的にデジタルズームとなる。最大10倍まで対応しているけれど画質はどうなんだろう。パシャっと撮ってみる。

▼1倍、2倍、5倍、10倍で並べてみた。うん、だめかも。↓

掲載している写真だと分かりづらいが、2倍でも画質がそこそこ劣化しているのだ。最近はデジタルズームでも2倍程度なら綺麗に撮れるスマホが多いので、ここはもう少し頑張ってほしかった。

ポートレートで物撮りできなかった

ポートレートでは撮影前にボケ味の強度をf/0.95〜f/16の範囲で設定できるけれど、撮影後に再調整はできないタイプだ。

ポートレートといえば人物向けの撮影モードではあるけれど、物撮り専門の筆者は人物以外でもちゃんとボケるのか気になる。ってことでパシャっと撮ってみる。

▼これがf/0.95で撮影したポートレートモードで撮影した写真。すごく綺麗にボケている。↓

なんだか良い感じに撮影ができてポートレートモードに感心していたが、試しに通常のモードで撮影してみたところボケ味は変わらなかった。つまり、上の写真はレンズ性能によるボケということになる。また、f値を変えてもまったく変化が無かった。

人物を撮影するとちゃんとf値を変えれば反映されていた(ちな最大のf/0.95のボケ感は上の写真と変わらないレベルのボケ方)ので、そらく人物しか機能しないパターンだと思う。

料理の撮影も明るい場所向き

料理撮影はどうだろう。

試しにいつもの照明ガンガンな撮影ブースと一般的な照明のリビングで撮り比べしてみた。

▼左が撮影ブース、右がいつも飯食ってるリビング。↓

明るさが十分だと良い感じに撮れるけれど、光量が少なくなると一気にが画質が下がってしまった。ホワイトバランスも不安定なので結構クセがある。飯撮りするなら出来るだけ明るい場所での撮影を心がけたい。

暗い場所では一気に画質が下がる

明るい場所での撮影では結構良い感じで撮影できたけれど、暗いシーンはどうだろう。夜景モードでパシャっと撮影してみる。

ちな夜景モードは撮影後に処理が入るので連続撮影には向いていない。

▼左がOPPO A79 5Gで右がiPhone 15 Pro。↓

▼こっちも左がOPPO A79 5Gで右がiPhone 15 Pro。↓

画質はエントリー帯としてはまずまずといったところで、上のような光量がある程度あるシーンではそれなりに仕上がる。

一方で、薄暗い場所(例えば雰囲気の良い薄暗いバーなど)での撮影になると、画質はガクッと落ちてノイズまみれになってしまった。暗い場所での撮影は綺麗に撮れるシーンが結構限られる。

OPPO A79 5Gのバッテリー持ち

OPPO A79 5Gのバッテリー容量は5,000mAh。一昔前は大容量と言われていたが、最近のスマホではごく標準的な容量だ。

いつものバッテリーテスト(輝度75%で1080Pを全画面表示で1時間ストリーミング再生)では、100%→97%という結果となった。ウチの基準だと評価は良好である。

OPPO A79 5Gは性能的にも仕様的にも動画視聴が多いユーザーに向いているので、6.7型の比較的大きなディスプレイと画面全体を照らす液晶ってことで電池持ちが気になってたが、この電池持ちなら安心だ。

OPPO A79 5Gまとめ

OPPO A79 5Gは色々と良いところはあるけれど、購入前に知っておいたほうが良い注意点は以下の通りである。

ここは知っとけ注意ポイント

  • 筐体が大きいので片手操作は難しいサイズ
  • ゲーム向きでは全くない
  • 長期利用はメモリが足を引っ張る恐れあり
  • 2月でも晴天時の屋外では画面が見づらかった
  • カメラはかなり絵が派手になる(AIオフ時も)
  • ズームは2倍でも粗い
  • 物撮りでポートレートは使えない
  • 光量が足りないと写真品質がガタ落ちする

ゲーム性能はエントリーレベルなので激弱だけれど、それ以外の使い方なら少し前のミドルレンジ性能はあるので結構サクサク動く。ただ3、4年使うような長期利用だとメモリが足を引っ張る恐れがある。マメにアプリを終了するなどメンテも必要になってきそうだ。

カメラは画質チューニングが派手なので好みが分かれそうだけれど、光量が十分なシーンだと昼夜共にそこそこ使える。筆者としては同じエントリー帯でXiaomi系列のRedmi 12 5Gよりも評価は上である。

ディスプレイの輝度は夏の日差しは厳しそうだけど、解像度もFHD+だし、90Hz表示にも対応しているのでエントリーとしては中々リッチである。

動画視聴に関する仕様はエントリー帯でトップクラス。ステレオスピーカーに300ppiを超えるFHD+のパネル、高画質で再生できるWidevine L1対応と申し分なし。

ってことでまとめると、ゲームは動くもので十分だからそれ以外がそこそこ快適に動けば良い、カメラの画質はそこまで拘りがない、動画は沢山見るから快適な方が良いって人だと不満は少ないかと思う。

価格は29,800円。3万円切りのスマホとしてはなかなかに魅力的なモデルだが、MVNOの端末セット割引が絡むと「少し古いけど性能や仕様の良いOPPOのミドルレンジスマホのほうが安い」といった価格逆転もあるので、MVNO経由で購入する際は他のモデルもしっかり吟味するように!

OPPO A79 5Gの購入先まとめ

■OPPO A79 5G日本版■

初出時価格→29,800円

●単体購入●

●MNO/MVNO●

●おすすめ保護フィルム●
▼OPPO A79 5Gの保護フィルムはPDA工房さんからリリース済み!様々なフィルムタイプがあるのでおすすめ!↓

ページトップへ